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マジで恋する五秒前【榎月】*07
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「ちなはさんは、きいやさんと一緒にいる時の方が自然体で良いですね。」
私の言葉に、きいやさんは優しい表情で微笑む。
「あの子、高等部に上がってからは特に警戒心が凄く強くなって、私に近付こうとする人を片っ端から敵視するようになったんです。だから、ずっと今まで友達も作らずに二人っきりでした。最初は、それでも良いと思っていたけど…」
きいやさんが言いにくそうに言葉を詰まらせた。
「…最近、ちなはが週末の夜に度々、私に何も言わずこっそり出掛けているようなんです。これまでそんな事、一度もなかったのに。何か人には言えない理由があるんじゃないか、変な事に巻き込まれているんじゃないかと、心配で。私の知らない間に、あの子が遠いところに行ってしまいそうで…怖いんです。」
ちなはさんには、色んな噂が飛び交っている。
愛人、援交、売春、アダルトサイトの出演など…
「本当は私が泊まり込んで監視したいけど、流石に男子寮に泊まる事は出来ないので、可能なら会長サマにちなはをお願いしたいんです。だから、これからも巻き込んで良いですか?」
「…お引き受けします。」
週末の夜の外出…
それは、気になる。
彼の部屋に泊まり込める理由が何かあれば…
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