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高鳴る鼓動【ちなは】*01
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荒くなった息を整え、近付いてくるきいやちゃんの声に応える。
「…呼んだ?」
浴室ドアを開けずに返事をすると
「会長サマは?」
「これから、交代でお風呂に入って貰うところ。冷凍庫にアイス入れてあるから、先に食べてもいいよ。」
短い返事をして、きいやちゃんが離れて行く足音に安堵の息を吐き、会長サマを振り返った。
「今日は、ここまで…かな。」
そう言って脱衣所に出ると、脱ぎ散らかされた会長サマの制服が目に入り、頭を抱え込んだ。
何が『今日は、ここまで…かな。』だよ。
最近、自分の事が分からない。
会長サマを前にするとキスをしたくて、あの人と一つになりたくて、堪え切れずに惑わせてしまう。
「セックス、あんなに嫌だったのにな…」
深い溜め息を吐き、制服を拾い上げると会長サマの匂いがする。
「…ねぇ、会長サマ。この制服、どうするの?洗う?」
「お、お構いなく。自分でやります。」
慌てて会長サマが浴室ドアを開け、思わず嗅いでしまった会長サマの制服越しに目が合った。
…あっ。
「明日、休みだし。この洗濯機、使ってくれていいから…」
洗濯ネットと畳んだ制服を洗濯機の上に置いて、逃げるように脱衣所を飛び出す。
「ちょっとちなは、何か着てよ!」
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