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高鳴る鼓動【ちなは】*05
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大漢食のきいやちゃんの為に買った、耐熱大皿に仕込んだホワイトソースのグラタンをオーブンに入れる。
「二十分くらいで出来るから。」
準備を終え、リビングに戻ると
「食料の買い出しの日は、同時に冷蔵庫の掃除日でもあるの。調味料、食材、全てにおいて無駄に捨てる事なく、お茶の出がらしから野菜の皮まで、使い切る事に使命を感じるタイプだから、きっといいお嫁にさんになるわ!」
まるで、自分の事のように自慢気に語るきいやちゃんを横目で見ながら、我関せずとライスコロッケを頬張った。
「きいやさんは、節約上手でお料理上手の方が身近にいらして、幸せ者ですね。」
「そう思うでしょう?でもね、ちなはを怒らせたら怖いから!」
「…そう。寝ても覚めても、もやしオンリー。あぁ、もやしよ、もやし。あなたはどうして、もやしなの?懐に優しいあなたが大好き。」
お買い得の日の、一袋十円なんて素敵すぎる。
冷凍も出来るし、通常でも五十円未満という家計の味方、エンジェルもやし。
「あの時は、きいやちゃんが悪いんだからね。」
「…だって、どうしても食べたかったんだもん!」
あの時…
きいやちゃんは、月初の週に一ヶ月分の食費を全て使い込むという重罪を犯した。
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