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高鳴る鼓動【ちなは】*10
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その後は、グラタンを半分まで食べて残りは冷蔵庫に。
食べ終わったお皿はシンクへ運んで、卓上のホットプレートをテーブルに置いた。
きいやちゃんのリクエストのバナナパンケーキを一枚一枚、丁寧に焼く。
それをチョコソースや、生クリームでトッピングしてそれぞれ好きな味で楽しんだ。
「残りは、明日の朝だね。」
焼いた分を完食し、生地を入れたボウルにラップをかける。
「ふぅー、お腹いっぱーい。」
「お腹が張り裂けそうです…」
満足気な二人を見て、口元が緩んだ。
「あぁ、もうこんな時間か…戻りたくないけど、寮に帰らないと。」
きいやちゃんが溜め息混じりに呟く。
一応、防犯カメラでチェックされているから泊まり込みは流石にバレる。
「ちなはさん、飲み物を買いにコンビニに行こうかと思いますが、何か欲しい物はありますか?」
「有り難う。僕は、大丈夫。」
後片付けをしながら、二人を振り返った。
「分かりました。では、きいやさん。下までご一緒します。」
「本当?じゃあ、ちなは。また明日ね!」
部屋から出て行く二人の背中を見送り、少しだけ寂しい気持ちになる。
もし、きいやちゃんに好きな人が出来て、それが仮に会長サマだったら…
僕は、どうするんだろう?
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