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恋人ごっこ【ちなは】*01
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そこまで言って、レイプドラッグをされるきいやちゃんが脳裏を過ぎり、全身が凍り付いた。
やっぱり、ダメだ…
行きたくない…
行きたくないけど…
僕が逃げたら、きいやちゃんに火の粉が振りかかるかも知れない。
それだけは、絶対にダメだ。
「行かなきゃ…」
「待って下さい。行くって何処に…」
会長サマに止められ、咄嗟に睨み付けた。
きいやちゃんを僕と同じ目には遭わせない。
「…僕で我慢するって言ったんだ。その約束を守って貰う。きいやちゃんには手を出させない。」
「行くのは構いません。ですが、相手が本当にその約束を守る保証はあるのですか?」
約束が守られる保証なんて、どこにもなかった。
一気に不安が押し寄せ、足元がフラつく。
騙されるのは、一度や二度じゃない。
「…なら、どうすれば?」
あの時の画像や動画が休憩時間に教室のスクリーンに投影され、その場にいたクラスメートたちがそれを見た。
殆どが興味本位や、奇異、軽蔑の目で。
誰にも知られたくなかった。
だから、黙っていたのに。
僕はその場で立ち尽くすしか出来なかった。
きいやちゃんには、あんな思いをさせたくない。
「考えましょう。その為には、あなたに何があったのか把握する必要があります。」
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