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着せ替え人形【榎月】*03
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しれっと、とぼけて見せてきいやさんの反応を楽しんだ。
成る程。
確かに、人が慌てたり困ったりする反応を見るのは面白いかも知れない。
少しだけ、人を揶揄うちなはさんの気持ちが分かった気がした。
そして、自分が何故、彼に揶揄われていたのかと言う理由も。
まぁ、彼女にも嘘は言っていない。
事の成り行きを全て話していないだけで。
「あのちなはが?大人しく会長サマに頭を洗われたの?他人なのに?私にだって、五回に一回しか洗わせてくれなかったじゃない。」
「きいやちゃん、辺なところで張り合わないでよ。自分の頭ぐらい自分で洗えるし、今回のも成り行きだっただけで…」
「弟妹をよく風呂に入れていたので、単純に慣れてるんです。それだけですよ。最近、実家にも戻っていないので少し懐かしくて…」
そう言って、ちなはさんの頭を優しく撫でると
「会長サマ、片方だけにするとヤキモチ妬くから、僕にするならきいやちゃんにもしないと…」
「えぇ…」
予想外の反応に、戸惑いを覚えた。
「遠慮なく、私の頭もどうぞ。」
素直に撫でろと言わんばかりに頭を差し出されると、家の猫を思い出してきいやさんの頭にも触ってみる。
「やはり双子だからか、触り心地は似てますね…」
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