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着せ替え人形【榎月】*04
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何だか不思議な気分で、二人の頭を交互に撫でた。
そう言えば、幼い頃の弟妹たちも構って欲しい時にこぞって頭を突き出して来たっけ。
犬や猫などの動物の世界でも先住の子と新参の子がいた場合、新参の子ばかりに構うと先住の子がヤキモチを妬いて拗ねたり、悪戯したり、暴れたり、粗相をすると聞いた事がある。
好きな相手が自分以外の何かに夢中になると、敢えてそれを邪魔するように妨害する心理は、人も動物も同じのようだ。
「あぁ、そうだ。この後、買い物に行くから。そのつもりで。」
「そうだね、休みの間に食料の確保もしたいし、荷物持ちがいる時に重い物とかも買っておきたい。お米とかお水とか…」
ちなはさんが私を見て、口元を緩めた。
荷物持ちとは聞くまでもない、私の事だろう。
「三年も引退を控えていますし、休みの日は自主練なのでお付き合い出来ますよ。」
「決定だね。食べたら行こうか。」
そして、ちなはさんときいやさんの双子コーデのファッションショーが始まった。
「ねぇ、もう何でもいいから早く行こうよ。」
「ダメよ。会長サマ、これとこれ、どっちがいい?」
あれから二時間近く、着ては脱ぎ、脱いでは着ての繰り返しでちなはさんが文句を言い始める。
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