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そんな抵抗も虚しく、ケティは自ら唇を離した。うっとりと吐息を漏らし、
「ん……ふぁ!」
そのまま、アゴ、首、胸、腹、と、舌先で順番になぞりながら、徐々に下へ降りていく。
「……っ、やめ……ろぉ!」
「どうしても嫌なら蹴り飛ばしてくれていいのよ……」
彼の頭が、脚の間に沈み込む。
「喰いちぎってやるから」
「んっ――」
吐息がかかった瞬間、びくんと反応してしまった。“その先”を体は確かに期待している。
「ああ、久しぶりのっ……!」
悔しかった。
違う。違うのだ。
こんなことがしたいんじゃない。
こんなことで――。
「――ッツ!」
激しくしゃぶりつかれ、声を上げることすらできなかった。
体中を駆け巡るあまりの感覚に、押さえつけられたままの脚がガクガク震える。
「……待っ! あああぁ、あ!」
心では拒絶しながらも腰が浮く。
震える両手で、快楽の源である彼の頭を撫でまわしていた。
「やっ、……あ、はっ!」
ケティの髪は男だとは思えぬほどサラサラしている。
指を通すと洋蘭のような香りが舞った。嗅いでいると熱情以外のものがマヒしていく――気品高い罠の香り。
「あぁ、は、あっ! ……ひあっ、んっ!」
ねっとりと舐め上げられる度、声があふれる。その舌の動きはあまりに巧みだった。
頭の上下運動も加わって、いいところを執拗に攻められる。
嫌だ。
嫌、だ。
こんなことで、忘れたいんじゃ、ない――。
「ん、……はあっ、ああ、あ!」
熱を帯びていく体に冷たい床が心地良かった。受け切れぬ快感に、体が何度も何度も大きく跳ねる。
「あっ、う、あん……」
嫌なのにもっとしてほしくて。
狂ったように首を振り、口角から唾液を垂れ流し、普段は絶対に出せぬ甘い声を上げてしまう。
これ以上、感じ続けたら果ててしまいそうで――、
「……ふっ、ぅんん……!」
それだけは嫌で、無我夢中で自分の右腕に噛みつく。
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