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「……最悪だな」
肩でため息をつき、思考を打ち切る。
どうやら俺は荒んだ感情に飲まれてしまっているらしい。
これ以上なにを考えても暗い感情に足をとられるだけである。
こんな日はさっさと帰って寝るべきだ。
考えていた寄り道はやめ、歩くスピードを上げようとしたときだった。
「――っ!?」
突然、暗闇から伸びてきたものに腕を掴まれた。そのままビルの間へと引きずりこまれる。
俺を壁に押し付け、体重をかけてくる者。
暗闇の中、姿はよく見えない。
だが、その身にまとう匂いには覚えがあった。
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