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譲と潤の問答 2
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「バカだな、兄さんって。自分が愛するばかりで、全然受け取ろうとしないんだから。俺に愛されてること、考えもしないんだから」
潤は、あきれたように言った。
「わかってるよ、だから、親父と付き合うのはやめて俺と付き合えと何度も」
「それを言うから、だめなんだって。好きの質が違うんだよ。叔父様から見たら、俺と譲の関係なんて羨ましくて仕方ないんだから」
「お前もそうかもしれないけど、俺は、ハンターだからな。追いかけて捕まえるのが楽しくて、手に入れたらあまり興味なくなるんだ。だから、受け取るとかなんとかも」
「それがダメなんだって。もう、さっさと隼人さんとくっついちゃえよ」
「お前に言われなくたって」
「あ、そうなの?」
「何がっかりした顔してんの?」
「別に」
「俺に説教したいんじゃなかったの? すれば? 親父と俺への好きの質が違う話」
「しないよ」
潤の、機嫌が悪くなった。
「すねたな。そんなに俺のこと好きだったのかぁ」
「言うよ。叔父様が好きな気持ちと、兄さんが好きな気持ちは、違うんだ。一人一人違う人間だからね。それを、比較できないよ」
「わかったよ」
「しかと受けとめてください」
「俺は、お前から卒業だな」
「えっ?」
「だから、なんでそんな顔すんだよ。隼人とくっつけって言ったあとに」
「やっぱりやだ」
潤は、譲に抱きついた。
「ばーか」
譲が潤の頭を、ぐりぐりなでた。
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