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【四章】トモと昴「土曜日」
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《登場人物》
この章は、主人公潤の次兄(正しくは従兄)である大洗昴とその恋人についての物語です。
大洗 昴(すばる、潤の次兄、大学二年)
トモ(昴の彼氏、大学二年)
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土日は、昴のマンションに入り浸る約束だったが、サークルの新入生歓迎のテニス合宿があったのを、俺は忘れていた。
いくつかサークルをかけもちしていたので、すっかり失念していたのだ。
直前に気づいたので、昴は、すねて、喧嘩になった。
サークルの幹事長に頼んで、昴も新入部員扱いにしてもらうから来てもいいよ、と誘っても、昴は、知らない人ばかりだから、嫌だと言った。
悪かったとは思うが、どうして泣くほど怒るのか理解できず、なだめるのに、ほとほと手をやいた。
どんなに、なだめすかしても、泣いて怒って、なだめすかされるということがなかった。
集合時間に間に合わなくなるので、昴の部屋に置いてある俺の服や靴や茶碗や箸や、いろんな全ての荷物を投げ散らかされながら、逃げるように出てきてしまった。
怪我でもしなきゃいいけどと心配で後ろ髪を引かれるようではあったが、でも、どう対処していいのか、こんな人にあったのは初めてだったので、正直、当惑してしまっていた。
前から、昴は、ちょっと危ない感じがして、ヤバイとは思っていたのだが、弟の潤君の可愛さと、女と見まごう昴の美貌にやられて、うっかり付き合うことになってしまった。
うっかりだとか、なってしまったというのは卑怯だが、かなり困惑したのだ。
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