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トモと昴と潤「人が怖い」
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潤は言った。
「素直だよ俺は。ただ何度も騙されて警戒心が強くなってるだけ。兄さんだってそうだろ? 人が怖くて、トモさんに対する態度だってさ」
「人が怖くて? それで、昴に、『合宿来い』って誘っても来なかったのか」
トモは、昴の態度に、やっと少し合点が言ったような気がした。
なのに昴は、まだ隠そうとした。
「違うよ怖くなんか」
「でも、今日、俺、その態度あらためた」
潤が昴の言葉をさえぎって言った。
「なんで?」
「自分でもわからないけど」
潤は、何かを考えている風だった。
昴は、そんな弟の姿を見て言った。
「じゃあ、俺がやったことも間違いじゃないってことかな?」
昴が、自分の勘違いで起こした行動を、潤に認めてもらいたいように催促した。
「間違いじゃないの?」
潤は、昴の行動を間違いだと、にべもなく否定した。
「ええっ、そんなこと言うなよ!」
催促したねぎらいすら受け取れず、あてがはずれた昴はショックを受けたように言った。
「俺が大学生と何かしてたっていうのは、なんで、昴兄さん、知ってるの?」
潤は、ドライに、昴のショックはスルーして、尋ねた。
昴は、はあっ、とため息をついてから、気を取り直したように、答え始めた。
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