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探偵昴
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「ずっと前、土曜日帰ってきた時、潤の様子がおかしかったから。すごく怯えてたし、顔色も悪かったし、食欲もなかったし。それで、その時、潤、『今週、実家に帰らない』って言ってただろ? 毎週、必ず帰ってるのに。絶対、何かあると思って。その日曜に潤が出かけたとき、あとをつけてた」
「えー!?」
潤は驚いていた。
昴は話を続けた。
「そしたら、案の定、男と待ち合わせして、そのあと、デパートに入ったと思ったら、トイレから出てきた時、潤が女装してて」
潤が赤くなった。
昴は、かまわず話続けた。
「なんなんだ? と思ってつけていったら、ラブホテルに入っていった。はっとして止めようとしたけど間に合わなかった。潤の女装があまりにもはまってたから、ひょっとして潤じゃなくて、本物の女なんじゃないか? と思ったのが間違いだった」
昴は、悔しそうに唇を噛んだ。
潤は、恥ずかしいのか顔を真っ赤にして、いたたまれないというように床を見つめて、それでも黙って踏みとどまって耐えていた。
昴は、潤の様子には頓着せず、自分の話に集中していた。
「何のためにあとをつけてたんだかわからないよな。それと、相手の身体がけっこう大きかったからひるんだのもある。でも、潤が女装させられた時点で、いや、相手と会った時点で応援を頼んで取り押さえればよかった。でも、俺、そんなこと思いつかなかったんだ。協力頼む友達とかいなかったし、見失うまいとするのがやっとで。気づかれたら、潤はきっと隠すだろうし」
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