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【五章】瑶と正木「瑶の家 」
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この章は、語り手である正木瑶と瑶の父の物語です。
《登場人物》
正木 瑶(まさき よう、潤の彼氏、高二)
正木(瑶の父、弁護士)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
瑶が学校から家に帰ると、食卓にレトルトのシチューとカレーと、ご飯のパックがいくつか置かれていた。
潤の家とは、えらい違いだ、と瑶は思った。
ガチャとドアの開く音がしたので、びくっとして振り向くと、ボサボサの髪にパジャマ姿の瑶の父が、廊下にいた。
「びっくりした。なんで、こんな時間に、家にいるの?」
「今日、具合悪くて早めに事務所閉めた」
また裁判に負けたのか?
「母さんは?」
「出張。泊りがけでいない。お前、どこ行ってた? 連絡がないって、心配してたぞ」
「友達の家って、言ってあったんだけど」
「三日もか?」
「今日は、ちゃんと学校、行ったよ」
「学校行くのは当たり前だろ。予定より多く泊まることになったなら家にちゃんと連絡しろよ。夜中まで連絡なかったから、なにかあったかと心配したじゃないか」
「ごめんなさい。いろいろあって」
「いろいろ?」
「あのさ、僕と寝たいとか思う?」
「は?」
「あ、いや、なんでもない」
「友達の家で、なんかあったのか?」
逃げようとしたら、がしっと腕をつかまれた。
「違うよ。いい、やっぱり」
「寝たいって、何の話だ?」
「あー、その、友達がさ、その、いろんな人と寝てるんだよ」
「寝てる?」
「あ、うん。そういうのって、やっぱ、よくないよね?」
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