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瑶と正木「正木の告白」
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「ちょっと、僕のことは、いいんだって。そんなこと、されてないから」
瑶は、父の追及に困って言った。
「いや、すまん。つい心配になって。さっきの話だが、高校で先輩に、させられたことがあってな」
瑶の父の正木は、年頃の息子相手に打ち明け話をしはじめた。
「させられたって、してみろって言われたってこと?」
瑶は、驚いて尋ねた。
「ああ、そうだ。最初は、握られてな、それから、先輩のも、同じようにするように言われたんだよ」
正木は、弱ったように顔をしかめて言った。
「したの?」
瑶は、正木の話に引き込まれた。
「断れなかったんだよなあ」
「やってあげたんだ?」
瑶は、潤とのことを思い出していた。
「それで終わりじゃなかったんだよな。また呼び出されて、次の時には、して見せろって言われて。やってみせたら、先輩もいっしょにしだして。あ、すまん。生々しい話になった」
潤のことを思い出してぼうっとしていた瑶は、我にかえり、あわてて言った。
「いや、そのくらい平気」
「そのくらいって、瑤、どれだけひどいことされたんだ?」
正木が危ぶむように聞いてきた。
「されたわけじゃないよ。それくらい学校でみんな言ってるから慣れてるってこと。それに、僕がしたくてしたんだから」
瑶は、ごまかすのが苦手だった。
「したくてしたって、やっぱりなにか」
正木は、職業柄、話のほころびを逃さないのだ。
「違うよ、違うけど、そういうエッチなことは、ちょっとしたかも」
瑶は、しどろもどろになった。
「ああ、やっぱり。泊まりがけで、いかがわしいことを教わってきたってわけか。おかしいと思ったんだよな。黙って急に泊まりだなんて。年上の女にでもつかまったかと危ぶんでいたんだが、男だったとは。ほっとしていいんだか、悪いんだか。あーあ」
瑶は、ごまかしが、すっかりばれてしまったことが恥ずかしくて、顔が熱くなった。
「男なんて、変な言い方しないでよ! 親友なんだから! 同級生だよ。来週、家に連れてくる」
瑶は、悪事をあばかれたことに逆ギレして怒って言った。
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