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潤と譲と夏目「兄弟で」
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「あのさ、同性同士もメジャーじゃないのに。でもそれはいいよ。だけどさ、兄弟は、だめだろ。しかも、譲、相手が未成年は完全にアウトだよ」
夏目が声をおとして、譲に注意した。
「わかってるよ。いけないことだってことくらい」
譲が答えた。
「わかってるならやめろよ」
夏目が、恋人の譲をたしなめるように言った。
「それが、やめられないんだって」
譲が言った。
「どうして」
「隼人も、してみればわかるよ」
譲が、どういう意味で言ったのか潤にもわからなかったが、それを聞いた夏目が、声を荒げた。
「しないよ! 弟となんか、やめろよな、そういうこと言うの。ゾッとする」
譲は、あわてて訂正した。
「ごめん、もし潤としたらって言ったつもりだったんだ。もし弟さんとしたら、なんて人に想像させないよ」
憤っているらしき夏目にむかって、譲が、困ったように説明を続けた。
「それに、潤って、俺の本当の弟じゃないんだ」
「そうなの?」
夏目は、一瞬、少しほっとしたような顔をした。
しかし、続けて嫌悪感をあらわにして言った。
「でも、いっしょに住んでいたら、兄弟同然だろ? よくそんな気持ちになるね。無理」
「え? 無理って? あのさ、してみればわかるって、別に隼人が、隼人の弟とすればって意味じゃないよ。あれだけ嫌がられて、まだ、そんなこと、いくら俺でも、言わないって。そんな学習能力ないやつじゃないもん。俺が言ったのはさ、隼人が潤とすれば……」
「え?」
夏目さんは、ますます不機嫌になって聞き返した。
「譲、何言ってるんだよ。自分の弟を僕に? 何考えてるんだ?」
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