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譲と隼人「潤は、やっぱり問題」
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《登場人物》
大洗 譲(潤の長兄、20歳、大学生)
夏目 隼人(譲の恋人、25歳、医師)
ーーーー
「譲、弟さん、やっぱり問題だね」
隼人が言い出した。
「だろ? あいつ、手におえないんだよ」
譲は、同意した。
「きれいな顔して、やることが……」
隼人が、言いにくそうにした。
「え、隼人、潤に何かされた?」
「あ、いや、なんでもない」
隼人は、あわてて隠すように言った。
「キスされた?」
「それくらいならいいけど」
隼人は渋い顔をした。
「まさか」
「そのまさか」
なんと。やったのか。
「あいつ。入院中だっていうのに、何やってんだ」
あきれて物が言えない。
「手錠かけられたんだけど」
「ひどいな。こっぴどく叱ってやる」
「いいよ。僕も合意みたいなものだし」
隼人は優しいから、潤をかばっているのだろう。
「でもさ、あいつ未成年だよ?」
潤のことで、隼人に迷惑をかけるのは困る。いろいろ心配してくれて、入院の手配でも世話になったのに。
「だって、譲が三人でしたがってるって」
「そんなこと言ってないぞ」
「嘘か」
「いや、願望はあるけど」
「やはり」
「でも、勝手に二人でするなよ」
潤の暴走に責任が持てない。
「見たかった?」
「うん」
確かに、それもある。
「あ、呼び出し?」
隼人のスマホが鳴った。
「ん? 『今日のは撮影してあるからね』」
「潤か」
「うん」
「じゃあ見られるな、よかった。じゃないよ。あいつ、こらしめてやらないと」
「いいよ、別に、僕も強くとめなかったんだし」
「かばわなくていいよ。むち打ちの刑だな。親父にかわって俺がやってやる」
「むち打ちって、そんなひどいことしてるの?」
「あ、いや、プレイなんだよ。あいつお仕置き好きだから」
「むち打ちなんて、よくないよ」
「SM好きなんだよ、俺たち」
「俺たちって?」
「大洗家の人々だよ」
「まさか、刺したとかなんとかいうときの、儀式とか習慣とかいうのも、そういうSMみたいなことをしてたとか?なにか、度が過ぎて、間違って刺したとか?」
「ああ、そういう言い訳があったな。それでいこう。プレイのつもりが間違って深く刺した、それいいね」
「刃物なんて危ないよ。浅く傷をつけて楽しむの?」
「違うんだ。刃物は、ロープを切ったりするときのためにあっただけ」
「じゃあ、なんで?」
「事故だよ、ということにしておいて」
「本当は、なんなの?」
「それがねえ。よくわからないんだよ」
「潤君が、どうして叔父さんを刺したのか、理由が、わからないってこと?」
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