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潤と夏目と譲「ひどい潤」
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「兄さんだって」
潤は不満をたれた。
「俺は今は隼人ひとすじなのに、また潤に邪魔されるからなぁ」
譲が言った。
「高校の時は、とっかえひっかえだったくせに」
譲はモテモテだったのだ。
「ああそうだよ」
譲は開き直った。
「だったら、俺だっていいでしょ?」
譲のハーレム生活を聞かされていた潤は、高校生になったら、そうなるものだと思い込んでいたのだ。
「いいかどうかは、お前の彼氏に聞けよ。いいって言うわけないから」
「夏目先生、いい?」
潤は聞いた。
「え?」
「隼人は、お前の彼氏じゃないだろ。潤の彼氏ほかにいるだろ」
瑶……。忘れてたわけじゃないけど。瑶は、貴重な友達で、だから潤にとっては大切な親友だった。セックスの相手としては潤との経験差がありすぎた。瑶とするのは悪いことを教えているようで気がひける。学校や勉強の話はできるけど、ほかの話は同じ年頃の誰とも潤は合わない気がした。それに恋人には可愛いがられたい。おじさまの代わりなんだから。おじさまに依存しすぎていることは潤も気になっていた。それでも瑶が、友達というには違う関心も自分に抱きはじめていることは知れたし、けれどそれを可愛いと思うよりは、子どもっぽくつまらなく退屈だと思う気持ちの方が強かった。だけど、瑶がエッチなことを期待してるなら叶えてあげないと離れられてしまうし。
「あ、そうだ、いいこと考えた。交換しない? 瑶を兄さんにあげるから、夏目先生ちょうだい」
潤は妙案だと思った。それなら瑶も兄も満足だろう。なのに譲は怒ったように言った。
「物か! そんなことできるわけないだろ」
「えー、だって瑶のこと好きでしょ?」
家に瑶が遊びにきたときの、兄のデレデレっぷりを思い出した。
「そりゃ、かわいいと思うけど」
遠慮するようにちらっと夏目の顔色をうかがって言った。
「えぇ……? 不満? 贅沢だなぁ」
瑶は、学校で潤と一、二を争う人気の美少年だった。潤も瑶の美貌を愛していた。美しいものを愛でるという意味で。その瑶と交換だというのに。
「お前に言われたくないよ」
「瑶も好きだと思うんだよね」
瑶は兄弟がいないので、潤に二人も兄がいることをうらやんでいた。
「そりゃ、お前の兄だからだろ」
「まあ、瑶は、おじさまも気に入ってるから、おじさまにあげてもいいんだけど」
瑶は、良い子だから年上うけがいいんだよなぁ。俺とは違った意味で、と潤は思った。
「あげてもって、ひどいやつだなお前は」
譲は憤慨していた。
「だって、俺とおじさまを引き離したいんでしょ?」
潤は、譲のかねてからのアドバイスに従ったつもりだった。
「だからといって友達を売るのかお前は」
譲の言うことは、さっぱりわからない。
「瑶も好きだと思うよ、なんだかんだ言って」
潤だって、竹春を誰にも渡したくないのだ。瑶だから貸してあげてもいいと思っているのに。
「それは、お前のことが好きだからだよ」
「そうかなあ」
瑶は、エッチなことが好きだから、譲や竹春にいじられるのが、好きなんだと思っていたのだけれど。
どこかの知らない誰かではなく、俺の兄や叔父だったら、身元も確かだし、怖いことや、ひどい目にもあわずに、スリリングでエロティックな冒険が、瑶も、できるというものだ。
「まったく嫌な恋人だな、お前は」
譲はあきれたように言ったが、夏目は、
「そんなことないよね。かわいい恋人だよ」
と潤をかばうように優しく肩を抱いてくれた。
「おい、隼人、いつからこいつの恋人になったんだよ」
譲のツッコミに、
「恋人でしょ……こんなことしちゃってるんだから」
夏目は、うっとりと潤のおとがいを、きれいな指でなぞった。夏目のアソコが、潤の中で再び力をもった。
「あっ……あぁん……」
潤は、喜びに喘いだ。
「まだやってたのか」
譲があきれたように言った。
「今、再開したとこ」
夏目は照れたように顔を赤らめて言った。
「んー、ベッド行きたい……」
床に寝転んだ潤は、後孔に挿れられながら、言った。
「あ、ごめんね、フローリング痛いよね」
夏目が潤を気づかった。
「うん……」
潤は、後穴の心地よさを、もったいないと思った。
「行こうか?」
夏目も同じように気持ちいいはずなのに、潤を気づかってくれた。
「ちょっとぉ」
譲は文句を言った。
「譲も来ていいよ」
夏目は目をあげて言った。
「当たり前だ」
譲が応えた。
「そうでもないよ。譲の横たわる場所なんてないもん。ベッドは、俺と夏目先生のものね」
身体の大きい譲が来たらたちまちベッドがふさがってしまう。
「潤君、その先生っていうのやめようか?」
夏目が困ったように言った。
「やめない方がいいよ、背徳感でるし」
潤は、答えた。
「おいおい、またそんなことを」
譲が、まぜっかえした。
「僕としては、罪悪感が……」
夏目は苦笑いした。
「だったら、やめればぁ?」
譲が冷めた口調で言った。
「うぅ……いじわるぅ」
「とにかく、ベッドは俺と隼人のものだ」
譲は潤の様子には頓着せず主張した。
「いえ、僕の物です。だから僕に決める権利があります」
夏目がきっぱり宣言したので、潤は心がすっとして、思わず笑いがもれた。
「ふふっ」
「笑うな。ムカつく、てめぇ、覚えてろよ、あとで、ヒィヒィ言わしてやるからな」
譲は負け犬の遠吠えだった。
「譲、そんなこと言って脅すのやめなよ」
夏目も鼻白んだ。
「だよね。ほんと兄さんたら、ガラ悪いんだから」
潤は、ここぞとばかり夏目に加勢した。
「てめえは猫かぶってるだけだろ」
譲は潤を攻撃してきた。
「こわぁい」
「人の彼氏ことごくとっておいて、かわいいふりしてんじゃねぇよ」
「人聞きがわるいなぁ。ことごとくなんて取ってないよ。コウさんと夏目先生だけでしょ。しかも奪ってなんかいないし」
夏目という後ろ盾を得て潤は安泰だった。
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