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潤と夏目と譲「潤と夏目はいい感じ」
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潤たちは夏目の自宅マンションで昼の食卓を囲んでいた。
「隼人の潤に対する決心は、わかったよ。慈善事業なのか美少年趣味なのか、本当のところはわかりかねるけど。その辺は、はっきり割り切れるものでもないだろうし。第一、俺は、隼人によこしまな気持ちが多少あったとしても、とやかく言える立場じゃないからね。そこのところは、不問に帰するよ。だけど、これだけは言っておきたいんだけど、潤に振られて俺に泣きついてきても俺は知らないからな」
譲が茹ですぎのパスタに顔をしかめながら言った。
「譲、そういうことじゃないよ」
夏目はパスタをフォークにきれいに巻きつけて言った。
「振られるとかなんとかじゃないよ」
「でも好きなんだろ? 潤には、がっかりさせられるぜ? いろいろと。普通じゃないからな」
譲は銀のカップの赤葡萄ジュースを飲んで言った。これはあなたのために流されたキリストの血……潤は頭の中でぼんやり思った。
「いいよ、それは別に。潤君は譲の弟だと思うから余計に可愛いいんだ。どんな結果になっても譲の弟であることは、ずっと変わりないだろ?」
この赤葡萄ジュース美味しいなあ。葡萄ジュース用じゃなくてワイン用の葡萄を使ってあるのが甘くなくて味わいに深みがあって渋みもあって美味だ。
「俺の弟だから? 隼人、潤と親しくする気なら、俺との付き合いが、どうなるかわからないってリスクを、考えにいれてないだろ?」
「譲と別れるつもりはないよ」
「それって、潤と付き合うわけじゃないってこと?」
「だって潤君は、僕と付き合いたいわけではないよね?」
夏目が潤の方を向いた。
「うん、そうだね」
潤は深く考えずに答えた。
「そんなこと言ってるけど、ほんとは付き合いたいんだろう?」
「ううん……いいの、優しくしてもらえて面倒見てもらえるなら」
「お前の面倒みるなんて隼人は言ってないだろ」
「うん……でも居てもいいって言ってくれたもん」
「拡大解釈だな。居ついていいと言ったわけじゃないぜ?」
「それは……いいもん。昴兄さんがいるし……」
「昴だって、彼氏ができたんだろ? いつまでもお前といたいわけじゃないと思うけどな」
「そうでもないよ。昴兄さんも三人でするの好きだし、昴兄さんの彼氏と俺、付き合ってたことあるし」
「ほら、また兄貴のものを欲しがる」
「違うよ。昴兄さんが俺とトモさんをくっつけたがったからだよ」
「よくそんなメンツで住んでるな」
「今の状況と同じだよ。付き合ってたっていうか正確に言うと寝てただけだし」
「またそういう不道徳な」
「潤君、お兄さんの彼氏と付き合う常習癖があるのか。うーん、うちの弟が譲と付き合う……嫌だな……ありえそうで」
「隼人の弟には、絶交されてるから、それはないよ」
譲が夏目と付き合うようになったのは、高校時代、夏目の弟とクラスメイトで友達だったからだった。しかし夏目の弟に行為を目撃され絶交されたのだった。
「うちの弟と潤君が付き合う……それも嫌だな……」
「あ、夏目先生の弟さんって、譲兄さんの同級生なんですね。どんな人かな?」
「わ、あぶねぇ、もう興味示しだした」
「僕とは、あまり似てないかな? 明るくて友達がたくさんいるタイプだよ」
「俺は友達いない……瑶くらいしか」
「そうなの?」
「エッチなことする人は、たくさんいる」
「へえ……潤君は、そんなにいろんな人とエッチなことするの?」
「最近はしないです」
「うそだね」
譲が言った。
「しないよ……」
「なんで声ちっちゃくなってんだよ」
「しないもん」
「そうなんだ?」
夏目が確認するように尋ねた。
「うん……」
「俺とは、してるよな?」
譲が意地悪く言った。
「してないよ……」
「あっ、そう。潤の感覚では、最近俺としてないって感じなんだ? じゃあ、しよっか、久しぶりに」
「うぅん? もぅしたくない……」
「遠慮するなよ」
「う……?」
潤はパスタを食べかけた手をとめた。
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