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「っ……ぁ….」
痛ってえ……
背中から脇腹までと左腕が痛い。
痛い。
痛い。
でも、倒れてる暇はない。
倒れそうになる体を足を踏み出すことでなんとか抑え、そのままふらりと立ち上がった。
左手は銃を握ってるけど、持ち上がらないから使えない。
右手だけ、か。
つらたんww
「高尾!大丈夫か!?」
「ちょーっと静かにしててくんないかな?w」
大声を出した真ちゃんに注意すると、ハッとして口を押さえた。
そうそうwそれでいいのよwww
化け物の標的はさっきので完全に俺になった。
多分もう真ちゃんがどこにいるかなんて分かんないだろう。
それでいい。
無駄に守るもんあると人って弱くなるのよww
右手の銃を持ち上げて俺は化け物に笑いかけた。
「そうだろ……?…瞬。」
パン。パン、パン。
『ガ、ガ、ァガ…』
びた、びた…
撃たれながらもこちらに歩いてくる化け物。
でも俺は動かない。ぶっちゃ言うと動けない。
それに、刺し違える覚悟くらいある。
弾がなくなり、ホルスターからもう一つの銃を取り出す。
パン、パンパン、パン。
俺がさっきから狙っているのは心臓の部分だけ。
だから、少しでも人間の要素があるならもうすぐカタがつく。
あー、撃つ度にフラついて倒れそ……w
でも、それは向こうも同じみたいだ。
『ダァ、グゥゥ……ガッァア………』
銃弾が当たる度に倒れそうになる化け物。
あとちょっと。
でも、最後の足掻きとでもいうように振り回された化け物の腕に当たり、俺はまた吹っ飛んだ。
くっそ……!
…パン…パン……
それでも腕は下げない。
早く。
早く。
と、残り数発を残して化け物が倒れ込んだ。
やった、と思いながら俺も倒れていく。
「!高尾!」
ぐっと真ちゃんに支えられて、なんとか倒れずに済んだまま座り込んだ。
でも、まだ終わりじゃない。
「あんさぁ、お願いがあんだけど……俺をあれのとこに連れてってくんね?w」
そう言って化け物を指さすと、サッと真ちゃんの顔が強ばった。
「……無理だ。危険なのだよ。」
……まあそうだよなww
じゃあいいやと腕だけで化け物のところに這いずっていった。そしたらおろおろとしながら真ちゃんもついてきたから、結局真ちゃんが連れていくのも変わんなかった。
化け物は倒れてからシューシューと音を立てて蒸気みたいなのを発している。その近くに座って、そのまま化け物を見続けた。
「…なんなのだよ、これは…」
気持ちが悪い、とでも言うように顔を顰める真ちゃんに苦笑した。
これはもう、言わなきゃかなw
でも、できれば言いたくないし、知られたくない。
だから、俺は敢えて違う話をした。
「このあとさ、もしかしたら真ちゃん倒れるかもしんないんだけどさ。そしたら、目が覚めた場所でジッとしててくんね?」
突然の発言に困惑する真ちゃん。
「俺のことは信用しなくていいし、全部赤司達に言ってもいい。でも、これだけは頼む。」
さっき銃を向けたばっかで何言ってんだかw
「詳しいことはまだ言えない。時間がないんだ、ごめん。でも、頼む。」
こんなこと言ってるけど、承諾してくれないのも分かってた。
「……わかったのだよ。」
だから、真ちゃんがそう言った時、俺はかなり驚いた。
……マジで?ホントに?
でも、そう言ったらなんだか現実じゃなくなる気がして、
「……あんがと。」
とだけ言った。
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