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私立恵徳大学附属中学校⑤
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さすがの南も四時間目には戻ってきた。
ちゃんと六時間目まで出て。
また昼寝してから部活を見に来るらしい。
騒がしくなりそうだね。
あぁ、面倒くさいのが居るのに。
「おはようございます。」
何時であろうと。
部活の始まりはこれ。
何人かが振り返って挨拶を返す。
面倒くさい後輩はロッカーが隣。
制服からウェアに着替え始めつつ。
「今日、南が見に来るよ。良かったね、坂下。」
「え、今日って南先輩、学校に来てるんですか?」
「うん、来てるね。」
これだけで上機嫌か。
南はノンケっぽいけど。
バイかなぁ、ちゅーされたし。
坂下って彼女いるよね確か。
憧れ?にしちゃちょっと崇拝しすぎ。
さっさと着替えると。
グラウンドでウォーミングアップ。
うちの陸上部は人数が多い。
種目も多い。
だからアップはバラバラにする。
坂下が明らかに落ち着かない。
いつもより呼吸が乱れるのも早い。
まだ一本目だというのに。
「相変わらず、汗まみれだな。」
「あれ、早かったね。」
「さすがにもう眠くねぇわ。」
「ふふ、そっか。今日はお迎えは?」
「無しだ。つぅわけで、終わったらうちに来い。」
「拒否権は?」
「ねぇな。何だよ、舌突っ込んだから警戒してんのかよ。」
「ちょっと!声がデカいから。…あーもう…ほら。」
頭を抱えたくなる。
坂下しか聞いてないのは。
救いなんだけどね。
あり得ないほど殺気を感じる。
「は?遠くて誰も聞いてねぇだろ。」
聞いてるんだよ。
南大好きな坂下がね。
気付かれもしないとか。
坂下が不憫になってきた。
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