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お馴染みの変化
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牛乳と、ポテチをもってレジに並び、なんとなく外を見ていると、もう大分暑くなってきたせいか歩く人はほとんど半袖だ。
そんなことをぼーっと思い耽っていると、黒のセダンが駐車場に入ってきた。
車のかっこいいデザインに思わず目で追うと、ちらっと見えた助手席はなぜかルリで、なんで車?と、運転席に目を移すと頭を殴られたような衝撃が走った。
「月城、先生………」
初めて見る普段着の先生は見たこともないような穏やかな表情で、ルリの頭をポンポンと優しく撫でていた。
顔を赤くして笑うルリのそんな表情も見たことがない。
胸がズキズキ痛む。
それなのに、二人から目を放せない。
「二番目にお会計お待ちのお客様、こちらのレジにどうぞ」
店員の声にハッとすると、いつの間にか一人だったレジスタッフが二人になっていて、俺を呼んでいた。
急いでレジに商品を置いて、店員さんを急かして素早く終わらして外に出た。
もうルリは車から降りていて駐車場から出ようとしてる車を見ながら軽く手を降っているところだった。
「ルリ!」
思わず力んでルリの肩をつかむと驚いたように振りかえった。
しかし俺だとわかるとすぐいつものように笑う。
「あー、ゆーいちいたのー」
「今のって月城先生?」
「うん、そこでたまたま会ってね、方向一緒だから乗せてもらったのー」
「………そっか」
まだ腑に落ちない。
あの月城先生が、ついにで他人を車に乗せるなんて。
「ゆーいちどうしたのー?なんか顔色変だよー?具合悪い?」
こてんと、小さな顔を傾げるルリは、男だとわかっててもかわいいと思う。
だから、こいつが転校してきた時はすごく心配したのを覚えている。
うちは男子校だし、実際にそういうことを無理矢理する輩もいるって噂が耐えない。
なのに今は、このこいつのルックスが先生の目に映っていることばかりが心配だなんて。
俺は、最低な幼馴染みだ。
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