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幼馴染みの変化
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部屋について、鍵を閉めるとルリがキョトンと首をかしげる。
「改まって話ってどうしたのー?ゆーいちなんか今日変だよー?」
俺のベットにまるで我が物顔で寝転がるルリに次いで俺もベットに腰を落とした。
「ルリさ、男同士の恋愛どう思う?」
「は?」
なにいってんだこいつとでも言うようにルリはベットから顔をあげる。
視線がぶつかって、真剣な表情のまままっすぐ見返すと、ルリは気まずそうに目をそらした。
「んーーー…………昔は関係ない話だなって思ってたけし、抵抗もあったけど。最近は、別に。てかなにその質問」
転校してきた初日は、うちの学校ゲイ多いぜって言ったらあからさまに嫌そうな顔してたくせに。
そして、ルリの気持ちを変えたのはきっとあの人なんだろう。
胸がずきんと痛んで思わずシーツを握った。
「…………ルリ、俺のこと気持ち悪いって思っていいよ」
「え?」
「俺、月城先生が好き。入学してからずっと。だからあんまり近づかないでほしい」
ずっと胸の中に押し込めていた想いを吐き出すように言うと、普段飄々としているルリが明らかに動揺したような表情で俺をみたいた。
初めは、男子校の一番のモテ男って聞いてたから、どんな人だろうって興味があるくらいだった。
実際に見てみると、外見も勿論だけど性格も本当にかっこよくて、単純に男として憧れた。それだけだったのに。
気がつけばどんどんあの意地悪で優しい月城先生に惹かれていった。
ルリが保健室でサボり始めた頃、迎えに行きながら会える口実が増えたと嬉しかったはずなのに。
今はルリの方が親密でそれが嫌だなんて、どうかしてる。
「…………せんせーは優しいから転校生のオレによくしてくれてるだけで、オレになんの感情もないと思うよ?」
ルリが穏やかな表情ですこし寂しそうに笑う。
それでもいい。
俺の思い過ごしでもいいから。ただあの人に特別な誰かができるのが許せなかった。
あの人は女にも男にも嘘のようにモテるけど、一人でいてほしい。
だれと遊んでもいいけど誰にも心を許してないことに安心していたい。
身勝手なのは、百も承知だから。
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