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chapter26 遊びの時間がやってくる <1月>
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「それで?オードブルはどの程度になったんだ?」
「クリスマスと大晦日合わせて30です。」
「多少は売上に貢献したんじゃないの。」
「でも、もっと早くに仕掛けていればって話です。もったいない。」
課長はニヤニヤしながらコーヒーを飲む。商談なのか何なのかよくわからない用事で最近は課長と一緒に行動することが多くなった。疑問に思って尋ねると「武本のお披露目」だそうだ・・・まったくわけがわからない。
「でも楽しかったんだろ?」
「なにがですか?」
「おまえな・・・わからないふりするな。」
この人にかかると俺は小学生か?といつも自信がなくなる。20年というキャリアの差は、超えることのできない高い壁だ。
「おっしゃる通り楽しかったです・・・。」
「今回はボランティア。武本にはいっさいギャラがない。」
「あたりまえじゃないですか。」
「コンサルト料、宣材のデザイン費、バイトの人材派遣費、その他モロモロ。実際いくらかかるんだってことを俺は言いたいの。」
「・・・たしかに。」
「前にいったことの超ミニミニケースだよ、今回のは。楽しいことが金になる。」
「おっしゃる・・・とおりです。」
「それと~。とうとう愛を囁き合ったのか?」
「なんの話ですか・・・?」
「わからないふりするなって、さっき言ったぞ、俺は。」
「俺ってそんなに・・・わかりやすいですか?」
「お前より、飯塚だろう。あっちのほうがわかりやすいぞ?」
それはどういう?ことですか?
「なに、キョトンとしてるわけ?」
「言っていることが理解できていないだけです。」
「飯塚はお前にベタ惚れだろうが。」
えええええええええええええええええ!!!
いや、確かに嫌われてはいない!でもあんなモテモテ男前が、男の俺にベタ惚れ?
ありえないってか、ありえたら嬉しすぎだけど、けど、けど、けど
えええええええええええええええええ!!!
「真っ赤だぞ、おまけにカワイイじゃないの、武本君。」
今最高に楽しそうにしているであろう課長の顔を・・・みることができません。顔面に血が集結しているのがわかる、すっげ~熱い。今なら首筋より頬っぺたのほうが熱いはず。
「周りがせかしてどうにかなるって問題じゃないけどな。男が男に惚れるの、俺わかるし。」
え?今なんて言いました?
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