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octber 19.2015 sanemi's KITCHEN
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「今日はグラタンですよ~。」
始まりました、sanemi’s KITCHENの第二回目のテーマはグラタン(THEサトル案パクリテーマ)
寒くなってくると、シチューとかグラタンみたいなアツアツが食べたくなるよね、ということで実にタイムリーな企画だと思うのです!(パクリだけど・・・)
「それじゃあ皆さん、グラタンのお悩みってありますか?」
ちょっとソワソワするお客さん達。そうだよね、口火を切るのってちょっとドキドキするよね。
あんまり待っていても時間がもったいないので言っちゃいま~す。
「ずばり、ソースが玉になる。材料がいつも冷蔵庫に入っていないとか。あ~牛乳買ってこなくちゃ~みたいな感じになる。あとは具をどうするか悩む。マカロニ茹でるの面倒くさい。こんなとこかな?」
コクコク上下する頭を見て、だいたいそうなるよねと納得。
「それで今日はいつでも作れるグラタン、ダマとおさらばのソース作りを伝授します。その前に、一度ベシャメルソースを作りますので、見ていてください。
このソースの基本は小麦粉、バター、牛乳が材料です。それで分量は1:1:10の比率。100ccの牛乳に対して小麦粉とバターは10g。この分量さえ覚えておけばいちいち検索しなくてもいいし、自分の家にある器ぴったりの量が作れます。」
メモしているね~いいですね。確かにサトルの言うようにただ聞いているだけの人もいるけど。
こればっかりは強制できないし、覚えてくれることを期待するしかない。
「ダマになる原因は二つ。温度差と投入量。両方同じ温度にしないと牛乳いれたとき確実にダマになります。だから牛乳を温めます。でも沸騰するほどの高熱はいらないから膜はるまで温めなくていいですよ。鍋にバターを入れて完全に溶かす、泡立つまで完全に溶かしましょう、強火はやめたほうがいい、焦げやすいから。バターが溶けたら小麦粉いれて炒めます。」
ショワーって音をさせながら木べらを使って炒めはじめた。身についてしまえばなんてことないソースなんだけど、ダマになるって言う人多いよね。あとクリームパスタを生クリームじゃなくて、このベシャメルで出す店が結構あるけど、俺はしない。やっぱり生クリームのほうが断然美味しいし、麺も小麦~ソースも小麦~で粉っぽいよね。
「ふわ~っと花がさいたようになるわけ、見えます?これで小麦とバターが一体になりました。そして牛乳の出番です。温まった牛乳を少しずついれます。自信のない人は小さじ1杯くらいの量から始めたらいいですよ。牛乳いれて~~混ぜる。まざったら牛乳いれるを繰り返していくと、どんどんこれがソース化していきます。」
地味な作業なんだけど、必要な繰り返し。ドバっと牛乳いれたくなるし、ソースが伸びてきたとたんにドバっといれてダマにしちゃう人も結構多い。
料理は短気だと失敗することが多いから、気をなが~~く保って鍋に向かうとそんなに酷いことにはならない。
おお~いい具合になってきましたね。
「鍋の底を木べらで縦に線を引いて、鍋底が1本の筋目で見えるくらいの濃度になれば完成です。
ほらね、ダマなんてできてないでしょ?簡単でしょ。」
コクコク。
コツさえ理解していればそれほど難しいことではない。
しかしここからが俺の腕の見せ所。簡単ベシャメルを披露いたします。
「そしてこれが面倒くさい、という人の為に別の作り方を今日はしてみますね。かぼちゃのグラタンにします。カロテンは体内でビタミンAに変換されます、風邪の予防や粘膜に働く大事な栄養素なので、是非食べてください。かぼちゃ、にんじん、ピーマン、意外としそも多かったりします。そしてこの栄養素は油と摂らないと吸収されにくい。人参に塩かけて食べるよりドレッシングのほうがいいわけ。油はダイエットの強敵だけど、質のいいものを少量、効果的に摂取することも大事です。
グラタンの具材はかぼちゃとベーコン、玉ねぎにします。そして牛乳のかわりに使うのがこれ。」
じゃ~ん。スキムミルクです。
「スキムミルクは脱脂粉乳ですね、カルシウムが含まれているし、粉だから腐る心配がない。これを一袋置いておくと牛乳買いにいかなくてもチョチョット作れちゃう優れもの。
160ccの水に対して大2で簡単に牛乳味になる。時間短縮のために具材はもう炒めてあります。味付けは塩コショウのみ。少しシナモンをふりたいわ~って人はあとで作るとき、同じテーブルの人と相談してください。
まずは器の容量を計る、器の半分くらいまで水いれて計量カップで容量確認。140cc。ということは、小麦粉14g、バターも14g。スキムミルクは大2のちょっと少な目、水140cc。
ボウルに小麦粉とスキムミルクをいれて、さっきと同じように水を少しずついれてください。全量の水を一気にいれちゃうと、ダマになっちゃうので、泡だて器で撹拌しながらキレイに混ぜま~す。
はい、これでソースの準備ができました。
フライパンの中で美味しそうに湯気をあげている具材さんに注目!
「具材はアツアツ、そこに分量のバターを入れます。完全に溶けてまわったら、さっきのソースをどばーっといれちゃいますよ。」
ジュワーー
う~ん、いい音だね!
「もうあとは、好みの濃度になるまで火を通せは完成です。弱火でやってもいいけど、時間がかかる。もうダマになることはないので木べらをせっせと動かせば中火くらいでもいけます。弱中火くらいでやるのがいいかもですね。
ほらほら、トロっとしてきたでしょ?味見て問題なければ皿に移します。あとはチーズをかけて焼くだけ。
なんか質問あります?」
またソワソワな感じになったから、今じゃなくていいか。
「実際作ったほうが早いね。んじゃ皆さんそれぞれやってみてください。各テーブルのグラタン容器はサイズが違うので、隣のテーブルのカンニングしても分量合わないのでご注意で~す。じゃあ、どんどん作っちゃってください。」
ふう、デモンストレーション終了。
ワイワイしている皆さんにまかせて厨房にいくと、サトルが腕を組んで立っている。またもや会社を抜け出して立会人に変身。
「あれなら俺でも作れるかもしれない!牛乳なくてもいいとは驚きだ。子供がいる家庭ならともかく、独り暮らしの男は牛乳買わないし。スキムミルクね~へえ~って感じ。」
「SABUROは牛乳だけどね。カロリーは牛乳より少ないけど糖質はスキムミルクの方が高いわけ。やっぱパスタとか糖質高い料理をだすから、削れるところは削ろうと思ってるのよ。低糖質コースとかいずれやってみたい。あくまでも思いつきレベルなので、変なこと考えるのはナシでお願いしますよ、サトルさん。」
「もう頭にメモった。忘れたころに議題として提案しようかな。」
「口走ったことを少し後悔・・・。」
コールドテーブルからシフォンケーキをだしてカットを始める。
「どうするの?それ。」
「皆にデザートとして出そうかなと。金時生姜が手にはいったのでジンジャーシフォンにしてみたんだ。
なんかあのグラタンで3000円とか、気が引ける。あとサラダも出す。バゲットもつける。」
サトルは呆れたようにため息をついて言った。
「まあ、ミネのことだからちゃんと原価計算したうえでのことだろうけど。」
「そりゃ、もちろん。」
「ちゃんと技術料も計算に入っている?」
「入ってるよ!」
サトルのじとーとした全然信じていませんよな視線を精一杯受け止めました。まあ、入ってるよ、そりゃあね。(いちおう・・・)
皆が料理に取り組んでいる姿をぼーと眺めた。
オヤジの作った料理が大好きだったし、鍋やまな板の前に立つ姿を格好いいと思った。だから小さい頃からこの道以外考えたこともなかった。
料理の役割は女性のものだと世間一般ではなっている。毎日献立考えたり、買い物いったり大変だろうなって。なんかひとつでも新しいことを覚えて生活に活かしてくれるといいな。
「サトル、グラタン食ってく?」
「やったぁ!」
グラタンをオーブンに突っ込んでサラダとパンとシフォンを皿に並べた。
2回目もなんとかなりそうでよかった、よかった。
それに今日はテレビの話題にならなかった・・・・よかったよかった。
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