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june.1.2016 とある朝:衛
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日が昇る時間によって目覚めは変わるのかもしれない。
どんどん日が長くなり、夜が明ける時間が早くなってきた。4:00には明るくなりはじめ、5:00をすぎればもう立派な朝だ。そのうち3:00には夜空が白みはじめるだろう。
二人とも目覚める時間が少し早くなった。とはいえ先に起きるのはやはり俺で、理はまだ目を覚ましていない。
規則正しい寝息を聞きながら、そろそろパジャマも薄いものにしたほうがいいかなと考える。やわらかい生地がいい。ガーゼ生地はどうだろうか。たぶんフワっとしているだろうし、吸湿性もよさそうだ。ネットで買うと手触りを確かめられないが昨日見たサイトの画像はいい感じだった。
俺は別に裸でもいいのに理は必ず言う。「なにか着ろ!」「上半身裸で料理するな!」そしてそのたび照れてドギマギする顔をみせるから、時々わざと脱いでみたりする。
あの顔はいい。理の色々な表情をみたいがために、俺がわざと仕掛けていることを知ったら怒るだろう。でもその怒る顔もよかったりするから、小出しにばらしてしまうのもいいかもしれない。
理がモゾっと動いたから目が覚めたことがわかる。俺の腕をたどり指先までをゆっくり触る、これが始まるだろうと待っているのに今日に限って何もしてこない。
理はさらにモゾモゾ動いて俺に向かい合う姿勢に変わった。目を開けたい衝動にかられるも我慢する。理が何をしたいのか確かめたい。
ほほをニュっとつつく一本の指。目を覚まさない事を確認したのか、何度も指がほほをつつく。いったい何をしたい?聞きたいけど我慢。
鼻のあたまをチョンと触る。
唇の上を指の腹がやわらかく往復する。
あごの先にそっと理の唇が触れた。
俺の忍耐力はここで木っ端みじんになった。
パチリと目をあけて理の手を握る。驚いた顔が俺に向けられて、徐々に赤く変わっていくから楽しくなってきた。
「おはよう、理。」
「お・・おはよ。」
「俺の顔で遊んでいたのはなんで?」
「んな!お前起きてたのかよ!」
「うん。起きてた。」
理が暴れだす前にギュっと抱きしめる。腕の中で体の力が抜けていくから頭のてっぺんにキスを落とす。肩口あたりに押し付けられる格好になった理の声はくぐもっていた。
「触りたかったんだよ。なんでか。」
「俺はいつでも触りたい。」
「バカ衛!なに朝から恥ずかしいこと言ってるんだよ。」
腕の力を緩めて体の位置を変える。さっき理がしたように、頬を人差し指でつっついた。
「次は鼻だったかな?」
鼻の頭をチョンとつつく。
「次はここ。」
唇をゆっくり触る。さっきまで怒った顔をしていた理の目が閉じられて、一気に色を帯びたものに変わった。だから顎の先にキスを落とした後、迷わず唇を重ねる。
背中にまわってくる腕はしっかりと俺を包み込む。力のこもったその腕に絡めとられるような気がしてしまう。逃げ出す気はまったくないが、理に腕を回されると捕まってしまったと思うのだ。囚われていると、溺れていると実感する。それは時間を重ねて褪せるどころかどんどん強くなるばかりだ。
理の色々な顔を見てどんどん自分の気持ちが深くなる。
「最後までは無理。」
耳元でささやかれる。
「どこまでならいいのかな。」
俺は理のパジャマの裾を足の指で掴み脱がし始めた。
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