アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
july.25.2016 ミネのケジメ その1
-
「なにそれ!なにそれ!なにそれ~~~!!!」
大声で叫んでみる。
先週ミネさんが言った「なにそれ~。」を言ってみたけれど全然スッキリしない。
昨日は日曜日でした。今日は休み・・・だから理さんの言った大放出を僕なりにかなりドキドキしながら待っていたのです。
ですが、ですが・・・。
「おやすみ。」って言って僕をギュウとしたあと、名残惜しいみたいな感じで僕の頬にキスして、ミネさん自分の部屋にいっちゃったんです。どう思いますか!なんの仕打ちですか!!
そして今朝、ちょっとプリプリしている僕をチラチラ見ながら、ミネさんは困ったなって顔していました。そんな顔したって許してやるものか!僕は絶対自分から歩み寄らないと決めました。ミネさんの本心がわからない以上、言ってくれない以上僕はどうにもできません。
無言で朝ご飯を食べた後、ミネさんが手にとったのは車のキー。
ええ?まさか出かけると?こんな状態で出かけるって!
「ハル、ちょっと出かけてくるよ。昼過ぎには帰ってくるから。買い出しは午後に一緒に行こう。」
「・・・僕はミネさんがサッパリわかりません。なんなんですか・・・もう。」
リビングのドアノブを握っていたミネさんが、すごい勢いで僕のところに来ると苦しいぐらいの力で抱きしめた。
「帰ってきたらちゃんと説明するから、待ってて。ハルのこと好きだから・・・待ってて。」
「ううう・・・。」
「待っていてくれる?」
惚れた弱みってやつですよ・・・ああ~~もう。
「わかりました・・・しょうもない用事なら家出しますからね。」
「それは困るな。急いで帰ってくるから。」
「・・・いってらっしゃい。」
そう言ってしまった僕のおでこにキスしてミネさん行っちゃいました。
僕がリビングで「なにそれ~!」を叫んでいたのはそういう訳だったのです。
ふうう・・・仕方がない。洗濯でもするしかないですね。掃除して・・・あと何しよう。本でも読むしかないのかな。理さんなら何か知っているかもしれない、電話してみよう。
「もしもし、理さん、おはようございます。」
『おはよ、どうしたの?』
「今日って高村さんと出かけるとか、仕事関係の人に会うとかそういう予定あります?」
『俺?ないよ。』
「ミネさんも?」
『ミネ?何も聞いてないけど。なに、ミネいないの?』
「いないです、出かけました。あげく昨日も何もありませんでした。理さんの大放出説はハズレです。」
『うわっ・・・もう何やってんだよ。正明、明日俺ミネに聞いてみるから。』
「帰ってきたら、ちゃんと説明するって、だから待っててって言って出かけました。」
『じゃあ、待つしかないか。疑ったり不安になるのはキツイからさ、ミネを信じてやんなよ。ミネはいい加減なことはしない男だから、きっと意味があったり理由があるんだよ。な?』
「・・・わかりました。」
『困ったことがあったらすぐ電話してきな。家出してきてもいいし。』
「ありがとうございます。そうならないことを祈っていてください。」
『うん、わかった。じゃあな。』
ふううう。
理さんの言うとおり、ミネさんはいい加減なことをしそうでしない人だ。そうだよね、信じて待っているほうが気は楽かも。
洗濯して掃除しよう。動いていれば気もまぎれる。
洗濯物を干して掃除を終えた僕は適当にテレビを見ていた。こういう時トアさんの番組があったらいいのに。平日の午前中って見るものがないですよね。
11:00過ぎか・・・ミネさん、いつ帰ってくるのかな。買い物して料理したらすぐ夕方になっちゃうよね。
ソファにボスンと転がった。
先週はミネさんがここに転がっていたんだっけ。ずいぶん前のことみたいに感じるのが寂しいな。
ミネさん、僕たちまだ何も始まっていないのに既に僕はお疲れ気味です。
テーブルの上に置いておいたスマホがブーブーいってます。
ミネさんかな。
むっくり起き上がって確認すると「北川広美」
こういうお悩み中の時に親って・・・面倒くさいなあ。ランチの予約いれておいてくれる?とかそんな要件だろうし。メールがくるのはそんな用事のことがほとんど。
メールを開いた僕は瞬時に固まりました。
「・・・なに・・それ。」
勝手に涙が溢れてボタボタ零れ落ちた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
287 / 474