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ポッキーの日
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twitterに上げたもをここにも(更新できる話がないという実情もありますが・・・)
読者さんからのリクエストで書いたもので、私はポッキーの日があるなんて全然知りませんでした。
まんまこちらでUPするのもなんだしな~と思いまして、短いオマケと合わせて2カップルにしました。
ミネとハル
ギイさんとマスター
いつもより格段に短いで~~~す!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<<ミネとハル>>
ポッキーか。
ポッキーの日と聞いて、互いに咥えてどこまで我慢?そんなことを思いつくって、きっとそれがしたい人だけなんじゃないかな。
お菓子介在ナシのダイレクトキスができる状況の僕は幸せなんだよね、ふふふ。
「てっきり正明はポッキー買ったと思ってた。」
そう理さんに言われたけど、買っていないし、そもそもポッキーの日とかしらないし。理さんは「いつか衛がポッキーを買う日がくるのを楽しみにしているんだ」って笑った。
飯塚さんが?甘いの好きじゃないのにポッキー?それポッキーチュウくださいっていう意思表示だよね。そんなかわいいことするのかな?
コンビニやスーパーでポッキーを買う男前・・・。
レジや店員さんに向けてのテロか?な攻撃です!
理さんはこれ持って帰りなといってグリッシーニをくれた。
美味しいけどね、サクサクだし。
「おいし。」
サクサクのグリッシーニ。これに生ハムマキマキしたらもっと美味しいよね・・・。お疲れチューハイをゴクリとしながら小麦の香ばしさを満喫。
ミネさんはボヘ~っとソファにもたれている。
バルサミコをかけるのもありじゃない?
トマトソースとか。
「ハル~。」
ミネさんは静かだったから寝たとばかり。
「はい。」
「なんでそんな長いの咥えてんの?」
「理さんがくれたグリッシーニです。」
「あ、そ。」
ソファの上から転がってきたミネさんに引きずられて僕まで床に寝そべる形になった。
「ね、これ。」
「どれですか?」
ミネさんはグリッシーニの先から僕の唇間近までツ~っと舌先でなぞった。
「おいしいの?」
「・・・ええ・・・まあ。」
「なんだろうね、どうして一緒に食べませんか?って言わないのかな。」
ミネさんの舌が視界に入って体のどこかが熱くなる。舌って生き物みたい。
「・・・食べますか?」
「いらない。」
即答されてしまった。
「ハル。」
「・・・はい。」
「俺ね、もっとキスがあればいいって思ってる。」
「は?」
「ポッキーもグリッシーニもいらない。」
「ミネ・・さん?」
「ハルとキスすると気持ちよくて安心する。よけいなブツも食品もいらないよ。わかった?」
「・・・はい。」
だから今度は僕からミネさんの唇を迎えに言った。
そうですね・・・何もいらないですね。
僕はミネさんがいればいい。
ミネさんもそう思ってくれてます?
だったら嬉しいな。
「ミネさん?」
「んん?」
「僕うれしいです。」
ミネさんがフニャっと笑って言った。
「俺はハルよりもずっともっと嬉しいよ。」
僕もフニャと笑って賛同。
キスが欲しいと言えばキスが貰える。
そんな状況じゃない人がね、切っ掛けとしてポッキーつかえばいいんじゃない?
僕はポッキーいらないや。
そんなことが嬉しくなってミネさんを抱きしめる。
キスでもなんでも・・・僕が望めばミネさんがくれる。
うん、幸せ。
えへへ。
・・・・・・・・・・・・・・
<<ギイさんとマスター>>
「珍しいな、ヒロが甘い物買ってくるなんて。」
店から戻りビニールの袋に入れてきた箱をいくつかテーブルにのせると儀がそんな事をいいながら手に取った。
「なんだよ、これ全部口あいてんじゃん。帰り道ポリポリしてきたとか?」
「違うよ・・・今日のお遊び道具。全然知らなかったというか、毎年この日が来て思い出すわけなんだけど。今日なんの日か知ってる?」
「何の日?そしてこの中途半端に食された菓子が関係ある日?俺達に関係あるのか?」
儀はさっぱり何のことですか?な顔をしている。当たり前に口説くことが儀のスタイルだったろうから、こんな小道具は必要なかったのだろう。
「ポッキーの日なんだってさ。」
「ポッキー?それがなんでヒロの店に必要なんだよ。」
「俺も店も必要としていないよ。キスをもぎ取るための小道具だって言う客はゲームって大義名分が欲しい輩。」
「ポッキーが?」
「そ、ポッキーが。」
俺は適当に選んだポッキーを一本銀色の袋から取り出し儀の口に突っ込んだ。
「んぐ。」
そしてパクンと先を咥えて齧った。
儀の胸をトンとついてニヤリと笑ってやる。
「これがポッキーの使い道。」
「・・・ああ。そういうことか。」
儀の腑に落ちない顔が可愛くなってポッキーを三本口につっこんだあと食らいつく。
ベロっと?ぐしゃ?くちゃ?
そんなポッキーチュウをぶちかましてやった。
儀が俺の両頬に手を伸ばすから動けなくない。深くなったキスのせいで、粉々になったポッキーが喉に引っ掛って咽る。首を無理やり曲げて儀の手から逃れた。
「舌入れるなよ!」
「ああ?」
「固形ブツ喰ってるのに舌つっこむな!」
お互いの口はなんだかわからんポッキーの残骸まみれだ。
儀が言う。
「人の喰ったもんなんか無理だ。でも・・・。」
「でもなに?」
「ヒロのは大丈夫。ヒロが塩辛喰っててもチューできると思う。」
塩辛キス?さすがにそれは気持ち悪い。変なビジュアルが浮かんでくる前に立ち上がった。
「脳みそ膿んでる発言だな。シャワー浴びてくる。」
「腐ってね~し。」
ガシっと儀に抱きしめられた。なんだよ、この攻撃。
「シャワーはいつも朝だろうが。」
「いいじゃないか、夜だって。」
儀に抱きすくめられて動けないというか・・・居心地がいいので動く気がしない。
「お湯溜めて風呂にするか。」
「これから?」
ほとんどシャワーしか浴びないからバスタブを綺麗にしなくちゃいけないし、おまけに日付が変わったこの時間から掃除してお湯溜めて・・・面倒だな。
「いや・・・やっぱり寝るか。」
儀はそう言いながらポッキーに手を伸ばして、今度は俺の口に一本突っ込んだ。
「ひふぁいれふなろ。」
儀が可笑しそうに微笑む。通じたか?
「さあ、どうかな?」
ゆっくり儀の顔が近づいてきてポッキーの先をペロっと舐めた。その表情と微妙な振動が俺の舌に伝わって、ちょっと腰にきた。なんだかんだ言って小道具としては優秀なんじゃないか?ポッキー君。
さっきのお返しみたいなポッキーチュウを待ち構えていたら、儀の指が俺の口からポッキーを引っ張りだした。
「え?なんで?」
「ヒロとキスするのに余計な物はいらない。」
唇をペロっと舐められて口が自然に開く。儀の唇と温かい舌を迎えながら賛成だなと思う。
キスに小道具も理由もいらない。
余計なものはいらない。
惚れた男とのキスは最高なんだから。
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