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september 10.2015 料理教室?ど~~なのそれ
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俺がやらかした、サトル「抱擁事件」を切っ掛けに飯塚の顔はもとに戻った。
それはいい・・・が。始まったのは「指輪とにらめっこ」という、これまた迷惑な行動だ。首からぶら下げた指輪を取り出し、じい~と見て何かをしようと試みるも達成できないことを繰り返している。
鉄仮面の恥ずかしそうな顔は・・・サトルと違って可愛いとか思えないのよね~これが。
「料理教室?」
「そ、料理教室。」
サトルの提案は、新メニューでもなんでもない。月に一度料理教室を開いたらどうだという予想外のものだった。世間では文化教室的なものから、サークル、ガス屋さんのスタジオ、市の催しで料理教室が開催されているのは知っていたけれど、そこにSABUROが殴り込みですか・・・。
「まずね、ワイワイきゃあきゃあ的なものじゃなく、調理理論的なのはどうだろうかと思って。」
「調理理論?」
「少し調べてみたわけなんだけど。世の中のトレンドは幾つかあるんだ。まず「時短・簡単」
電子レンジだけでとか、鍋一つとか、10分でできるとか、米炊きながら蒸気でもう一品とか、そういうの。」
「ああ、聞いたことはある。試す気ないけど。」
「なんで?」
「だってね・・・結局はさ、一手間が大事なのが料理なわけじゃん。それをすっとばして旨いものつくろうってほうが図々しいって事なんだよね。」
「俺もそれは激しく思う。」
一手間、もやしのひげをとるだけで断然口当たりはよくなる。パスタを茹でるお湯だって味見はかかせない。最適な塩味で茹でてこそのパスタだ。ソースに意識がいきがちだけど、麺だって相当大事だ。
どんなにうまい蕎麦つゆだって麺がまずければ、それは不味い蕎麦にしかならない。
「俺こないだ不思議に思ってさ。飯塚がグラタン作るだろ?その時で中身が違うのは理解できる。
でもさ、器が違っても同じく美味しいんだよ。」
「えええ・・・と、サトルの言っている意味がわかんない。」
「茶碗ぐらいの大きさでもキャセロールだっけ?あれとかグラタン皿とか、毎回違うのにちゃんときっちりの量を作るんだよ。余ったりとか少ないとかない。それで聞いたら「量るから」って。俺からすれば全然料理できないからさ、量るってだけだとわかんないわけよ。その「仕組み」を知りたいと思うんだ。
料理番組で4人前です、とか二人前です、って分量でるけどさ。器の容量はでないだろ?
テレビの器で2人前でも俺の持っている器と一致しないから、言われたままの分量でつくると、それ2人前にならないわけよ、わかる?」
おっどろいた・・・。当たり前すぎて疑問にも思わなかったことが、人によっては疑問だということか?
そりゃあ、器の容量はでないわな。各家庭で大きさ違うから。
ええええ、そんなこと必要なの?
「だからね、どうやってピッタリにするの?ミネはどうしているの?」
「量る。まあ、それ基本だし。えっとねベシャメルソース、ホワイトソースっていったほうがわかりやすいかな?あれは必要数の10%の小麦粉とバターなわけよ。
器の容量が250ccだったとするよね、そうすっと牛乳が250cc、んで小麦粉とバターがそれぞれ25gいるっていう計算。実際は具があるから250ccが出来高とするとベシャメルソースは70%ぐらいでいいかな。」
「そうそう!そういうことだよ。その法則を教えてもらえれば、うちに帰って作る時に各家庭のサイズで作って無駄がでないだろ?それ知っただけで、すっげ~助かると思うよ、できない人間にとったらさ。」
・・・いや、まじで知りたいの?そういうこと。
レシピに行く前に、そっから?うわ~。
「それで量が解決するだろ、その次に味。」
「もうそっからは好みだよね。SABUROのはさつま芋と黒豆のグラタンだからチョイ和風なんだ。牛乳じゃなくて豆乳だしね。隠し味は味噌。ただの味噌じゃない、たまみそを使う。たまみそってのは卵黄とみりん・酒・砂糖をいれて練った味噌ね。和食ではよく使うのよ。
牛乳を全量じゃなくて生クリームを混ぜるとか、牛乳じゃなくスキムミルクを使うとかね。
シュレッドチーズだってさ、うちはモッツァレラだけど、普通に家庭ならとろけるチーズだろ?
牛乳だって銘柄違えば味も違うし、味噌だって同じ。
料理番組で醤油大さじ1とかいってるけど、キッコーマンとヤマサじゃ塩味もコクも違う。
レシピどおりにつくったって、絶対同じにはならないわけよ。」
「すごいな・・・ちょい感動した。
じゃあさ!SABUROのレシピって公開しても店と同じは有りえないってこと?」
「うん、火加減とか作る時間だって違うしね。同じは無理だよ。」
「かっこいいな・・・。」
「ん?」
「人に美味しいっていわせるって、大変なのにすごいなって。飯塚がいなかったら、ミネに惚れちゃっていたかもしれない。」
「それは、かなりな問題発言だよ、サトル!鉄仮面にバレたら、仕事になんないから!
本気で包丁で刺されるってば!」
「飯塚がいなかったらっていってるじゃないか。アレをほっぽって他とかね無理。
なんだかんだで俺ベタぼれだし。でも飯塚はその上いってる、俺にベタ惚れ。」
あの・・・・さらっと超ノロケってなに!
サトルもこんなこと言っちゃう程度にベタ惚れなわけ?
うわ・・・・・うわ~~~。
羨ましいね、まったく。
「断然やる気になった!料理教室やろうな。
SABUROオーナーシェフ、sanemi’s KITCHEN でどうよ。
あなたのお悩み解決します。調理理論で抜群に料理の仕組みが明らかに!毎日じゃなくていい、週に一回、月に一回。あなたの大切な人に「美味しい」を届けませんか?
うむ・・・コピーもばっちり。あとPOPと、料金設定をするには他の教室の値段をリサーチして、あと・・・」
理様がこうなったら、もう人の話しは聞かない。
めまぐるしく回転する脳みそのみが理に意見できる状況だよね。
それにしても料理教室ね・・・。
生徒さん、集まるんだろうか・・・。
金払って来る?あなたも来たい?
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いくいく!な人イイネください。→それは冗談です(笑)
営業しながら将来的には料理教室を視野にいれている身としては、皆さんどんな教室だったら来たいのかな?というのが素朴な疑問です。
こんなの~っていうご意見、コメント欄にいただけると参考になりますので、ちょこちょこっと書いていただけると嬉しいです!
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