アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
お泊り 2
-
「全く、お前は勉強だけではなく、いろいろと馬鹿だったんだな。」
「すみまふぇん……。」
あの後、浴槽に浸かって牧野のことを考えていたらのぼせてしまったらしい。いつまでも上がって来ない俺を不思議に思った牧野が見に来た時には、完全に伸びていたそうだ。そして今、牧野の部屋の布団の中にいる。
「普通のぼせる前に上がるだろう。」
今日、俺は牧野に何回呆れられただろうか。123……考えるだけで虚しくなる。
「ほら、水飲め。」
ベッドの下に敷いてある布団。その横に牧野が座って看病をしてくれている。あ、何か幸せかも。
「何ニタニタしているんだ。」
「ごめんごめん、へへへ。」
ニヤケ顔は止まらない。取り敢えず、クラクラする体を無理矢理起こして水を受け取って飲んだ。あっという間にカラになるコップ。おかわりが欲しくて牧野の方を見つめる。
「おかわりか?」
流石。俺が口を開く前に察してコップに水を注ぐ。その間、まだ回復していない俺はユラっと揺れてしまい水をこぼしてしまった。
「あ、わりぃ。」
急いで首にかかっていたタオルで濡れた布団と床を拭く。だが、直ぐに横から手が伸びてきてそのタオルを取られてしまった。
「いいよ。ありがとう。」
ちゅっと言う音。そこには、俺の手を取ってキスをしている牧野がいた。
え……
え?
え?!
牧野の顔は未だに俺の手のところにある。そしてもう一度、今度は俺を見ながら手にキスをした。その時、牧野が上目遣いだったのと、手に唇の柔らかい感触がしたのとで、またのぼせそうになった。俺の姿を見て、顔を上げた牧野がくすりと笑って「どうした?」といった。
「い、いや、夢かと……」
「お前は馬鹿でどうしようもない奴だな。」
牧野の顔が、近い。そう思ったときには唇と唇が重なっていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
79 / 130