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初めての恋愛相談
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昼休み、非常階段の踊り場でいつも通り園田と飯を食う。
ただいつもと違うのは、俺がこの馬鹿を相手に相談をしていると言う事。しかも恋愛相談だ。
相手の名前と性別は伏せたけど、それ意外は殆ど丸っと話した。
「えー……と。美鶴きゅん……それは、美鶴きゅんが悪いわ」
「は?何で」
「何でって……脅した上に、無理にやらしい事したとかー…ないわー」
「けど、あいつは俺が好きだったみたいだし」
「そう言う問題じゃないだろ。し……えと、その相手の子?に、手紙の事話したんだろ?」
「あぁ」
書いたか確認しただけだけど。それが何。
「たぶんそれ、自分の気持ち知った上で遊ばれたって思ってるぜ」
「俺も好きだって言ったぞ」
「て言ったら、嬉しいか?って言ったのを指してるなら、美鶴。お前、最低」
苛っとした。園田のくせに、生意気だ。
メロンパンの皮の部分だけ剥がして食べている園田は、悩め悩めとケラケラ笑った。
「今までちゃんと恋愛に向き合ってこなかった報いだなァ。何人、女の子泣かせたよ」
「さぁ?」
「でも、まさか美鶴がねえ……ふーん、ま、頑張れよ。もう直ぐ冬休みだし、学校じゃ会えなくなるぜ」
そんな事、初芝に言え。
メールも電話も無視して、脅しも効かない。元々学校じゃ、会う事は少なかったし、今は避けられてるから全然捕まらない。
その日の放課後、急いで会いに行ったけど、既に逃げた後だった。
俺の事好きなのに、何て逃げんの。
家は知ってるけど、きっと入れてくれないだろう。
どうしたら良いのかわからないまま、あっと言う間に日が経ち、冬休み二日目の朝を迎えた。
誰もいない家で、朝っぱらからパソコンで初芝の痴態を眺めて自家発電。
アホらし。クリスマスイブだってのに。
「何やってんだろ、俺…」
後処理をして手を洗って部屋に戻ってくると、スマホが点滅していた。
メッセージを受信したらしい。
どうせ、園田だ。
⇨ ハロー!今夜、駅前のカラオケで
クリパすんだけど
美鶴きゅん来るっしょ?
行かない ⇦
⇨ えー、シバケンも居るぜ
行く ⇦
待ち合わせは
⇨ 駅前広場に18:00~
了解 ⇦
変なスタンプが押されて、会話は終わった。
初芝がクリスマスパーティーに、何しに来るんだか知らないけど、持ち帰ってやる。
そう言えば……何で園田は、初芝の名前を出したんだ?名前は言ってないはずなんだけど。
後で聞いてみよう。どうせ知られたなら、隠す事はない。
待ち合わせの時間まで、数時間。しっかりキメて行こう。初芝が見惚れるくらい。
あ、プレゼントも用意していくか。
何が良いだろう。
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