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番外編:園田くんの合コン結果2
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ピピピピッピピピピッと、不快な音が聞こえて目が覚めた。
あー、スマホの目覚まし…。
しょぼついた目でスマホを探し、枕の横にあったそれをタップして音を止める。また鳴ったらやだから、マナーモードにしてから布団に潜ってダンゴ虫みたいに丸くなる。
「んー…あさ…」
まだ起きたくないなァ…。頭痛いし、ムカムカするし……風邪かなー…。
学校、休んじゃおっかな。あ、でも美鶴が寂しがるか。
うー…、仕方ない。
「んー…」
腕を伸ばし背筋を反らせてから起き上がった。
目を擦りながら目の前にある枕を眺めていると、視界の端に茶色の物体を見付ける。
茶々丸?一緒に寝たかったのかぁ。
「茶々丸ぅぅ、おはよぉ~」
丸い茶色の塊を鼻を埋めるよう抱き締めると、いつものお日様みたいな匂いがしない。
甘い、何だろ……香水の香り?
茶々丸も女の子だから、そう言うお年頃なのかな。
「茶々丸、茶々丸ぅ~。お前は可愛いなァ」
グリグリと頬擦りをして、良い子良い子すると茶々丸がもぞもぞと動き出した。
おでこにちゅーしたろーと、可愛い顔を探していたら、一面肌色の部分が現れてビクッとなる。うっそ、ちょ!え?
抜け毛?どうしよう!病気?
「動物病院行かなきゃ!」
「…ふっ、あははっ」
「ひっ、茶々丸が笑った…っ!?」
「ごめん、違うよ。園田くん」
愛猫が喋ったっと思って飛びすさるとベッドから落ちた。
痛いとかそんな事言ってる場合じゃない。
慌ててベッドの上を確認すると、クスクスと笑う愛猫、茶々丸ではなく王子様が居た。何故か裸で。
スースーするなと思って自分の身体を見下ろすと、やっぱり全裸。何で…。
「お、落ち着け、俺…」
えーと、そうだ。昨日、合コンに行ったんだ。
それでそれで…女の子はみーんな……そう、この王子様こと、大塚 彩斗にベッタリで…。
自棄でその辺の飲み物ひたすら飲み続けてたんだ。で、気分悪くなって…優しい女の子が心配してくれて、一緒に抜けて………あれ?何で、女の子じゃなくて、大塚が?
「とりあえず、こっちにおいでよ。寒くない?」
「あ、うん」
朝は全裸じゃまだ寒い。
布団をめくってベッドに戻ると、大塚が身体を寄せてくる。
「な、何?」
「昨日の事…覚えてる?」
「合コン…?」
「その後。……君から誘ってきたんだよ?僕…初めて、だったんだけどな…」
照れたような、ちょっと悲しそうな顔に冷や汗が止まらない。
まじで?俺、やっちゃった?
いや、ヤっちゃった?
この反応からして、俺もしかして、大塚のケツに…………ど、どうしよう。美鶴に相談…。
「園田くん、責任取ってくれないの?」
「せ、責任っ?」
責任と言われましても、俺お小遣い少ないしなぁ。とりあえず、500円でいいかな…。
ああ、でもでも。ケツに突っ込まれて、500円で許してくれる奴なんているわけないかぁ。どうしよう…美鶴きゅん。
「そう。責任取って、僕と付き合って?」
グルグルしてると、スルッと腰に手が伸びてきて驚いた。
何か……何か、触り方がやらしい!
「え、ど」
「どこに、とかベタなボケはいらないから」
うう…。凄い良い笑顔だけど、普段の大塚っぽくない。
男女共に好かれる大塚の笑顔は、いつもお日様の様な笑顔なのに、今のはちょっと黒い?気がする。
腰を撫で回す手から逃げて、大塚との間に枕を挟んで壁を作った。
大塚は枕をぽふぽふと手で押しながら、舐めるように見上げてくる。視線がやらしい。もう、何なの大塚。
王子様はこんな淫靡な雰囲気出しちゃ、駄目じゃないの?
「園田くんは、ヤリ逃げするような人じゃないでしょ?」
それは勿論。いやでも、この場合女の子に限ると言うか、その…。
男相手じゃ考えた事もなかったわ!
答えに困って視線を彷徨わせていると、ここが自分の部屋じゃない事に今更気が付いた。
ホテルでもない。
たぶん…大塚の部屋。床には、制服とかカバンとか落ちてる。あ、俺のパンツ発見。
チラッと大塚を見やってから、バッと布団から抜け出してパンツの元へ走った。無事に救出して、装着すると凄く安心した。
下半身が守られてるって、凄く大事だわ、うん。ノーパンとか考えられないね。防御力ゼロじゃん。
パンツの防御力は、たぶん3くらい。
「園田くん……付き合って、くれるよね?」
上半身を起こし、布団を胸元まで引き上げて上目使いで見上げてくる大塚に、よくわからないけどドキドキした。
イケメンだと、こんな仕草まで似合うの?
「…ぅ……うん」
「ふふ、嬉しい」
イケメンの攻撃は、パンツ一枚では防げなかった。
何故か照れながら頷いてしまい、俺はこの日、大塚の彼氏になってしまった。
⇨ 美鶴きゅん。
美鶴きゅんが変な事言ったから
彼氏が出来ちゃったじゃん。
は? ⇦
⇨ おーおーつーか!
彼氏になっちゃった!
どうすんの!
まじで? ⇦
おめでとうw w w
笑えないっての。
美鶴の馬鹿。
完
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