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薄闇の逢引き(訳:出会いは後者裏)
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「我が名は堕美愛(ダビデ)。月明かりの晩餐へようこそ。今宵は宴だ、共にカルテットを踊ろうじゃないか。ヘブン!トゥエルブ!僕の禁じられたこの右目が開くとき!我が命を換算し、我に力を与えよ!ウォォォォッ!!」
「ブフォッ!!ヒャハハハ!!ちょ、っ、ぶぶっふふふ、!!」
やっべ、思わず噴き出しちゃったじゃん。今日はなんたらの晩餐なんかじゃなくて普通に入学式だけど?!
かったるいなーと思って校舎裏でタバコをふかしにきたらなんか変なのが居た!
面白いこと大好きな俺にとっては朗報、だけどまじ、え?ヤバイって。ヤバすぎだって!
真っ赤に染められた髪はちょっと長めで右目を隠してるし、さっきチラッと髪の隙間からみえた右目は金色だった。左目は普通の黒なのに。右手には包帯が巻かれていて、え?なに?爪黒っ!マニキュア?背高いし顔綺麗なのになんか、なんか、…。
変!!!残念!!!!
ニヤニヤしちまうんだけど?
やばい、やばいの来た。赤い花を胸元につけてるっつーことは新入生だよな?キャラ濃い!濃すぎ!最高!
「っ、く、貴様、この禁断の儀式を見てしまったなら生きては返せぬ。残念だが消えてもらおうか…、この、毒手でね…」
「なあなあ!キミ面白いな!!腕の包帯さ、毎朝自分で巻いてんの?」
「……。帰ります」
「えっ、ちょ!なんでなんで、なんだっけ?禁じられた右目?金色だよね?それはカラコン?みせてみせて」
じりじりと近寄ると、少しずつ後ずさりをするダビデくん。ちょっと本当に面白い、こんな変な子見たことない!最高!ブラボー!俺歓喜!
「まあまあ帰んないで座んなよ、今入学式だけどいかなくていいの?新入生だろ?あ、タバコ吸う?」
「そ、そ、そんな魔道具僕には必要ない、それは古のプワゾン…」
「古の!プワゾン?!あはは!!やべぇ、やべぇよキミ!一年何組?あ、俺は三年の志摩雷蔵。よろしくダビデくん」
「三年?!……っ、この事は誰にも言わないでもらえますか」
「え?なに?キミが頭おかしいこと?」
「何を言っているのかわからないな…。僕は闇より生まれた堕天の使者…、人間に儀式がバレるわけにはいかないのです。この世を僕のものにするまではね…」
「ぶははは!!あはは!ひー!!むり!まじ!マジで言ってんの?!それネタ?ウケるやばいマジ最高だから!」
今まで周りにいたことのないタイプだ、というか、ぶっ飛びすぎじゃね?!なに?堕天の使者?!なにそれ!笑いながらタバコに火を着けるとダビデくんは目をそらして「そんなに笑わなくても…」と言ってむすっとした顔をした。いやいやむりむり笑うから。むりだから。キミすごいウケるから!
「志摩さんは不良さんか何かですか、僕にとっての敵ですか」
「俺?俺は不良じゃないね、俺の親友は不良だけど」
「はっ、親友が不良ポジ!それすなわち不憫キャラ!」
「不憫じゃねーっつの!あとその敬語要らない。俺敬語きらいなの。それから名前はなに?」
「…なるほど。我が名は堕美愛。」
「いや、本名のこと聞いてんだけど…うん、もういいや、ダビデくんで。お前友達できなさそーだね!」
「僕はそんな馴れ合いなどしたくない…。なぜなら人類を闇で支配するのでね」
「ひゃははっ!!あは、あはは!オシャレな夢で何よりだ!あー、マジここにきてアタリだったわ!」
最近つまんねーことばっかだったのに、面白いもんみっけちゃった。ダビデくんかー、…恥ずかしくないのかな、その顔に手を持ってくるポーズ。
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