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僕は人間です……よね? 【少年視点】
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「宮地……、まあ間違ってはねーけど」
そう言った宮地さんは、ありえない格好をしていた。
「何ですか、その羽……。真っ黒で、悪魔か堕天使みたいな……
それに何です、その角…… 何かのコスプレでもしているんですか?」
「してねーよ。お前失礼だな、轢くぞ」
口調は宮地さんそのものだったけれど、僕にはいまいち信じられなかった。
「ちょっとそれ、触らせてください」
「いいけど……、お前平気なのか?」
「?」
僕が不思議に思っていると、宮地さんは言った。
「お前……鬼だから、ほら、俺の悪魔の羽、嫌いだろうが」
「はい?」
僕が、鬼?は?僕は人間ですよ?
「だから、お前鬼だろ。誠凛集落の、長(おさ)じゃねえか。頭でも打ったのかよ?」
「……は?僕が鬼?長?意味が分かりません」
「は?」
は?って言いたいのは僕の方です。
「僕は黒子テツヤです。誠凛高校1年、バスケ部員です。貴方は宮地清志さん、秀徳高校の卒業生で緑間くんのせんぱ……」
「アイツの話は出すな」
僕は驚いて声が出せなかった。どうして、彼が緑間くんの話を嫌がるのでしょう。
完全な、拒絶。
「……そうか、お前は知らねえのか。じゃあ他人なんだな。
んで?お前は人間ってわけか?どうやってここに来た?」
「家に帰っていたら、桜の木が綺麗だったので見ていただけです。ここはどこですか?さっきまで春だったのに」
「あー、それでそんな薄着なんだな。死ぬぞ」
「……ですよね」
そんな僕に、彼は自分の着ていた着物を僕にかけてくれた。
「俺は宮地清志。だがお前の知ってる宮地清志じゃねえ。俺は鬼と悪魔の子供で、忌子だ」
「……え?」
僕は、聞いてはいけない一言を聞いてしまったんだと思った。
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