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鬼か悪魔か 【秀徳領主視点】
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まずいなあ……。俺はそう思った。結構ピンチだ。
何で陽泉領域で仕事してるはずの虹村サンがいるんだよ。トップ、仕事しろよ。
しかも騙されちゃくれない。きっと、この領域の集落の騒ぎが気になったんだろう。
そこには、テッちゃんに似た人間と…… 忌子がいる。
「分かってるじゃねーか」
虹村サンは不敵に笑った。こういう時のトップの顔はヤバい。
「じゃ、隠してる事吐いてもらおうか」
「俺がそんな口軽いように見えるんッスか?」
俺の答えに、虹村サンの顔も険しくなる。ここは通す訳には。そう思っていたが
不意に、あの人間の心が聞こえてきた。
≪どうして、赤司くんは分かってくれないんでしょうか。僕は人間で、赤司くんの探す彼ではないのに。
赤司くんの声を聞いていると、目を見ていると、僕が僕じゃないようで、僕が本当に鬼みたいで≫
マズイ。テッちゃんの代わりにされそうになってる……!
あの鬼……!テッちゃん達、長の仲間意識は強いって聞いてたけど……
誰かをソイツの代わりにするのは間違ってんだろ……!!
「……見えねェな」
「じゃあ諦めてください。俺、これから仕事なんで~」
「その仕事に着いて行こうか」
やられた。断る理由はない。仕事の邪魔だとか言っても、トップは何だかんだで押し通す。
「……拒否権は?」
「ないな」
「理不尽-」
ブツブツ言いながらも俺は二人の元へと向かった。
このまま思い通りにさせると、無関係の人間が危ねえ……!!
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