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届いた声は 【誠凛領主視点】
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思い出した仲間を連れて、力を辿る。
あの世界は基本的に人間を受け付けない。だから、何かの力が使われた筈だ。
しかも、何故かまだ思い出してもいないただの人間の黒子を連れ去ったんだから、間違いなく赤司やトップに匹敵する力が働いたに違いない。
「黒子……!」
力のないアイツは弱い。あの世界を裏切るのさえ数年悩んだくらいだ。
「ここよ!ここから鬼の気配がするわ!」
リコ…… カントクの声に、皆が集まった。
桜並木の中にある、一際大きな木。
止まった時間の中で、この桜だけが満開の桜を散らしている。
「黒子!」
俺は黒子に呼びかけた。
返事の代わりに、戸惑う声が聞こえた。アイツの心だ。心が悲鳴をあげている。
「黒子!!」
もう一度、呼びかけた。今度は気付いてもらえるように。
「火神くん!!」
アイツの声が、俺達が探していた声が聞こえた。
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