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想定外だった。 【影武者視点】
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「……っ、はぁー……」
結界を張るのも疲れるね……。まあ、悪魔の領域だ、仕方ないね
と、思っていたんだがな。
「!?」
結界が破られた。……いや、違う。
悪魔が、俺の結界を破らずに侵入した。
「どういう……」
俺はこれでも鬼の頭領の兄だ、俺の結界を破らずに侵入だなんて不可能な……
その時にチラついた、黒髪の悪魔。
「どうしたの、征ちゃん」
「彼、か……」
俺の最大の理解者であり、支えていてくれた悪魔。
影武者として生きることに、ただ一人反対してくれた。
「この俺が、まさかそんな失敗をするなんてね」
「ただいま、兄さん」
弟が帰ってきた。不機嫌そうな顔をして。
「お帰り」
何をしたのか、何があったのか俺は知ってる。
でも、赤司征十郎が知る訳ないのだから
「何かあったか?」
知らないふりをする。
征十郎を、弟を守るのは、影武者であり兄である俺なのだから。
「……テツヤを、悪魔に奪われた」
「テツヤ、って……あの黒子によく似た人間の事か?」
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