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僕達は向き合う 【誠凛の長視点】
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ボクは立ち上がって歩き始めた。
噂をすれば、誰かがいる。そんな感じですね。
「思ったより早かったですね。氷室さん。
お久しぶりです」
ボク達の裏切りに泣き喚きながら、悪魔としてボク達【裏切り者】を処刑しに来た人。
それでも、火神くんは殺せなかった。
「そうだね、黒子くん。久しぶり。
まさか、悪魔側にいるなんてね」
「……どこで知りました?ボクがここにいる、と」
目覚めたのはさっき。なのに、来るのが早すぎる。
「君のお仲間が教えてくれてね」
「……紫原くん、ですか」
彼なら納得だ。
この世界全体の護り人である彼なら、どこに誰がいるかくらい分かる。
きっと、まだ眠っていたボクの気配を察して氷室さんに説明を求めたのだろう。
「回りくどい聞き方は止めよう。単刀直入に聞く。
大我はどこだ」
まっすぐ向けられた殺気に、久しぶりだと実感する。この感覚はこちらでなくては感じられない。
「……火神くんを、まだ探しているんですね。裏切り者となったボク達なのに」
「どこだと聞いているんだ!!」
氷室さんはボクに掴みかかった。
「彼は、人間界に……
外にいます。ボクを迎えに来るそうです」
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