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決意の訳 【誠凛補佐視点】
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「火神くん!お願い!!黒子くんを……長を助けて!!」
私が火神くんに頼ったのには、訳がある。
あの時の黒子くんの代理、とか言う鬼は
悪魔嫌いなだけでなく。
「ふん、ろくに口もきけない、妖力も弱い奴だから悪魔なんかに唆されたんだ。ソイツを信じた黒子、だったか?
アイツも所詮人間だ」
そう、水戸部くんと長を馬鹿にしてくれた。
こんな奴の補佐なんて誰がやるか!
「……は?」
最初はそう言った火神くんも、事情を話せば腹が立ったようで。
「分かった、赤司の所から黒子を奪えばいいんだな?」
「そうよ」
2年も我慢したんだもの。もういいでしょ?
「黒子は何て言ってんだ?」
「長達を裏切れない、でも水戸部くんと小金井くんを侮辱したのは許せない。だって」
長は、人間上がり。人の体に、頭領の力を分け与えて生まれ変わった稀有な鬼。
だから、頭領を裏切るのには覚悟がいる。
「……まずは黒子を説得するぞ」
火神くんは、ペンと紙を用意して手紙を書いた。
黒子くんは何度も断ったけれど、何度も何度も書いた。
それから数年。やっと、折れた。
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