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裏切り者はこの手で 【桐皇補佐視点】
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「今吉サン!!どこだ!!」
「何や、そないに荒ぶって。いや、ちゃうな……」
長は荒ぶってる訳やない。目がイキイキしてる、子供が宝物でも見つけたように。
こないな目をする時は、必ずアイツが関わってる。
「頭領命令だ、テツを保護しろ!!」
「……誠凛の長はおらん。分かってるやろ?なあ」
「さっき、赤司が悪魔の領域でテツを確認した。紫原も確認してる」
「……何やて?」
ワシには、信じられんかった。
何でや、何で裏切り者が易々と戻ってくんねん。
「悪魔からとっとと取り戻して俺達の手元に置かなきゃな」
長のそれは、もはや普通やなかった。
「なぁ、花宮がおったら」
「あ?何裏切り者の話してんだ、アイツは今度こそ仕留める」
せやろ?“裏切り者には制裁を”やんな?
黒子は、アイツは裏切り者や。アイツだけが優遇されるんはおかしいやろ?
せやから、ワシは花宮を、愛していた鬼を始末しようとした。今でも思い出すわ、絶望した顔のアイツを。
長……、青峰、裏切り者は等しく制裁を。
「せやんな」
「頼んだぜ、今吉サン」
長らに出来へんのなら、ワシがやる。
恨まれても今更や、構へん。
「分かったわ」
それこそ、ワシの鬼としての矜持。
悪いんは裏切り者。勝てば官軍。
さあ、黒子。ワシとお前で勝負や。
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