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俺の能力【陽泉の長視点】
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「黄瀬が来ていないね」
洛山の定期報告会議に、珍しく黄瀬ちんがいない。
頭領が黒ちんを保護するよう命令を出して、翌日。なのに来ないとかおかしくね?
「黄瀬、あの野郎……昨日騒ぎ起こしたくせに出てこねえとか舐めてんのか」
「騒ぎ?」
頭領が把握してないの、珍しー。俺は知ってると思って言わなかったけど言った方が良かったかなー……。
「頭領の耳に入れる程までもないのだよ。黄瀬が以前の桐皇のように海常の悪魔に突っかかったようなのだよ」
「黄瀬……」
あ、頭領が頭抱えてる。黄瀬ちん、説教かくてーい。
でもさ、頭領見えてないなら何の偶然か海常に黒ちん来て、今は海常集落にいるって事知らないよね?
「どうした?紫原。お菓子なら会議終わった後にしろよ」
「峰ちんに言われたくないけど」
いっつも会議で寝てるの峰ちんじゃん。人のこと言えねーし。
「……敦。何か感知したのかい?」
そう、俺は鬼を護る役目と……
裏切り者や人間を感知するのを任されてる。
この世界の大きな結界は俺と氷室が張ってる。誰がいるのか、何をしているのか俺と氷室には分かる。
黄瀬ちんを探してたら、黒ちんの気配を感じた。忌子も一緒に。言うべき?
「んー……」
「敦。」
頭領が言うから、俺は言うことにした。
「黄瀬ちん、黒ちん見つけたみたいだよ。海常集落に、黒ちんがいる」
『!』
長達の空気が変わる。頭領は満足そうに笑った。あーあ、黄瀬ちん終わったね。
「涼太を呼び出す。皆、構わないかい?」
俺達が反対する訳ねーし。
黄瀬ちん、俺もちょっと怒ってるから。
覚悟しておいた方がいーよ。
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