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因果応報【誠凛補佐視点】
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「宮地くん……!」
私は長達と一緒に育てた子を探していた。式神強すぎるわよ、これ鬼の専門だし悪魔じゃ対処しきれないわ。
さらに、宮地くんは戦場に出た事はない。最悪よ!
式神を倒しまくって進むと、秀徳最強どもに守られた宮地くんがいた。
「!」
良かった……!ん?アレ?相手の祓い屋、どこかで見たような……
「あー!」
桐皇の忌子だわ!長が来る前に生まれて、長が誠凛の長になってしばらくしてからいなくなった子!
長が来るまで私達も忌子は嫌いだった。それこそ、海常や桐皇みたいにね。
でも宮地くんの世話をして、水戸部くんのために和解して悪魔の良さに気付いた。忌子を忌子だと思わなくなった。
「な、んで……何でお前が長達に守られてんだ……俺とお前は同じだろ!!」
「同じじゃないわよ」
私が近付くと、その子は構えた。当たり前よね。
だって、私が消えたこの子の捜索担当だったんだから。
「宮地くんは私達誠凛が育てた子なんだから。私達が逃げようと言っても逃げず、たった1人になっても頑張ってこの世界で、この山で生き残っていた子なのよ」
「俺だって、愛されていたら」
「嘘」
私だけが知ってる事実がある。長も、順平も知らない捜索担当だった私だけが知ってる事実が。
「だって、愛されていたじゃない。桐皇の下の子達に」
そう。この子が見つかったのはかなり遅かった。
理由は、桐皇の子達が隠していたから。争い続けるツートップに見つからないよう、皆で力を合わせて慣れない結界張って隠していた。
桐皇の子達は結界が大の苦手。そんな子達が頑張っていたのよ?これが愛でなくて何だと言うの?
それを言うと、宮地くんの表情が変わった。
「俺は、お前ほど幸せじゃねーよ」
その時、陽泉の長 紫原が忌子の前に現れた。
「ふーん。どっかで見た顔だね、アンタが部下達ヤった犯人か」
言われて陽泉の気配を探す。半数以上が消えていた。
「捻り潰す」
見たことのないくらい怖い顔で、紫原は忌子を消してしまった。それだけ怒っている。
「あー……やっと回復してきたかな」
陽泉の鬼は、いえ、陽泉の者は普段は温厚。だからこそ、キレたらどうなるか分からない。
これが、陽泉の本気……!
私は過去にこんなのを相手にしていたのかと思うと、あの時の自分達はどれだけ手加減されていたのか思い知った気がした。
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