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その頃、現代では 【誠凛領主視点】
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大体時が止まってから、翌日の朝くらいだろうか。
俺は戻ってから、黒子が長に戻った事やまだ帰るつもりがない事を話した。
「何それ!長ってば何考えてるの!?」
「……」
「水戸部が、何か考えがあるんじゃないかって!」
ああ、黒子は人を巻き込むのは嫌がる。だから、すぐに戻ると……思ったんだがな。
「ああ、もう!こうなったら迎えに行くわよ!仲間を失うのはもう勘弁よ!」
「リコ、そう言ってもどうやって入るんだよ。扉は閉ざされてんだぞ、火神だって魂で入り込むのがやっとだ」
日向……キャプテンとカントクで言い合いが始まった。灰崎も花宮も考え込んでいる。
「それなら、アタシに任せろ!」
アレックスが、いきなり言った。……そういや、ただの人間な筈のアレックスが何で今まで動けてんだ?
「黒子を迎えに行きたいんだろ?んじゃ、扉を開けりゃいい」
そう言ったアレックスに反論しようとした瞬間。扉が鈍い音を響かせて開いた。
『!?』
いとも簡単に開いた扉を見て、俺達は目を見開いてポカーンとしていた。
「ん?行かねえのか?」
「いやいやいや。アレックス、何でそんな簡単に開くんだよ、おかしいだろ」
「アタシの特権だからな!」
そして、すぐにアレックスの表情が険しくなった。
「黒子が襲われてるな。今吉が狙ってる。ほー、宮地も一緒か。特別に洛山に近い陽泉の扉を開いたぞ、黒子は洛山だ、急げ!」
アレックスの言葉に、リコが動いた。
「行くわよ、長を連れ戻す!」
『おう!』
俺達が飛び込んだ後、花宮はアレックスに聞いた。
「……補佐が、黒子を襲ってんのか?」
「ああ。間違いねえ。……裏切り者、だからな」
花宮は迷っていた。……その時だった。
アレックスが目を見開いた。
「しまった!アタシが扉を開いたせいで、他の扉から人間が入り込んじまった!!祓い屋の奴らだ、まずいぞ!」
「は!?扉は人間じゃ開かねえはずだろ!」
アレックスは首を振った。
「アタシが干渉すると、他の扉も普段より開けやすくなるんだよ!そこをやられた!偶然、別の場所で繋がってた誠凛の扉を開けられた!」
「何で祓い屋が……!止まってるはずだろ!」
「祓い屋の道具でどうにかしたんだろ!とにかく急げ、このままじゃあっちの世界が終わるぞ!」
「入った祓い屋は何人だ」
「6人。一人、強いのがいる。気をつけろ!」
それを聞いて、花宮は灰崎と霧崎第一のメンバーを連れて扉に飛び込んだ。
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