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300000access-5《終》
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「や、なのぉ...っ...ううぇぇっ、ひっく、うぅっ」
一人で留守番が嫌だ...?なんでいきなりそんなこと?
獅琉は今までのやり取りで麗が泣くようなことがあったか思い出していた。
帰ってきて、ぬいぐるみあげて...そこまでは普通だったんだ...それで...
『これで一人でも寂しくないだろ?』
あ...まさか、これか?
「麗、お前一人でも寂しくないって言われたの気にしてんのか?」
えぐえぐと泣きながら頷く麗。
「あー...あれはぬいぐるみがあったらお前が一人で留守番しなきゃならねーってことじゃなくて...お前が泣かなくていいんじゃないかと思って...」
「やぁ...!!ぅうっ、れい...っふぇっ...しぃ、が...っ、うさり...うぇっ、」
「ん、うさぎより俺がいいのか?」
「う、ん...っ」
つまり...ぬいぐるみを貰ったらもう一人でも平気だから俺が麗を一人で置いていく、と思ったのか?
「ばぁか」
未だに腕の中で泣き続けている麗を抱きしめて囁く。
「こんなに寂しがり屋で泣き虫でかわいいお前を置いていけるわけないだろ...?」
「う...っ?ふぇっ...うぅ」
「このうさぎは俺の代わり。俺がいない間はこれで我慢しろ。そんで、絶対麗のところに帰ってくるから、泣かないで待ってろ」
この後麗が泣き止むまで苦労したが、最終的にはぬいぐるみが気に入ったらしい麗。
その日から肌身離さずそのぬいぐるみを抱いて歩く麗を見て嬉しいと思うのと同時に、少し面白くないと思ってしまう獅琉だった。
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