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こどもの日2015-1side獅琉
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今日は5月1日。
ゴールデンウィークも終盤のこの日は《こどもの日》である。
「しー...っ」
ゴールデンウィークは獅琉も大型連休をとって毎日麗の近くにいた為、いつも以上に甘えたになっている麗を膝に乗せながら麗を構っていた。
「なー、麗ー?」
「っ...んぅ?」
獅琉の指を握って遊んでいた麗が名前を呼ばれてゆっくり顔を上げる。
「今日何の日か知ってるか?」
「...きょう、」
しばらく考え込んだ麗がふるふると首を振る。
「こどもの日だよ、毎年一緒にちらし寿司食べてるだろ?」
「こどものひ...」
麗は正確な誕生日が分からないため、誕生日を祝ってやれない。その代わりに、獅琉は毎年麗と関係のある祭日に必ず休みをとって麗と過ごしていた。
麗と一緒にこどもの日を過ごすのもこれで14回目。
「ぼく...まだ、こども...?」
不満そうに聞いてくる麗のオデコを小突いて笑う。
「当たり前だろばぁか、いくつになっても餓鬼だよお前は」
「...むぅ...」
すっかりむくれてしまった麗はハムスターのように頬を膨らませている。
「なに拗ねてんだよ」
「もう...こどもじゃない、もん...っ」
「こーんなちっちぇくせによく言うよ」
ふわふわの髪をぐしゃぐしゃと掻き回しながら言ってやると「ひゃあっ」と可愛らしい悲鳴を上げる麗。
「やぁ...っ、うぅ...っ」
これ以上髪を乱されないようにと首にぎゅっと抱きついてきた麗を受け止め、背中を優しく撫でる。
「お前は子どものままでいいよ...いきなり大人になっちまったら、俺が寂しいだろうが」
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