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「ゆずくん...」
柚木を抱きしめたまま髪に幾つもキスを落とす山瀬。
じっと山瀬のやりたいようにさせていた柚木だったが、暫くすると腕の中から出ようと動き始めた。
「あ、の...もう大丈夫なので離してください...!」
「...」
両手で山瀬の体を押し返そうとする柚木を見下ろし、低い声で山瀬が言う。
「ゆずくんさ、さっき僕のこと優しいって言ったけど...」
「え...」
「そうやって油断してたら、どうなるか教えてあげようか」
ソファに柚木を押し倒し、両手を片手で拘束して噛みつくようにキスをした。
「ちょ、っんん...ぅ...っ」
逃げようとする舌を追いかけ、絡ませて好き勝手に口内を蹂躙する。
始めは抵抗していたが、快感に弱い柚木の体からは直ぐに力が抜けた。
それを確認してから口を離し、首筋から鎖骨へと唇を下ろしていく。
ちゅ、と音をたてながらシャツのボタンをどんどん外し、滑らかな肌を楽しんでいると、柚木が再び抵抗を始めた。
「や、やだ...っ、だめ...っ」
その体には全く力が入っていなかったが、その姿を見た山瀬は拘束していた柚木の腕を静かに離した。
やっぱり...だめ。ゆずくんの嫌がることは、したくない...
柚木の上から体を退かし、項垂れたまま山瀬は言う。
「最近ずっと思ってたことなんだけど...ゆずくん、僕とするのは嫌?嫌ならちゃんと言って?」
「な、んで...」
隣で柚木が体を起こした。
「そういうことをしようとする度にゆずくん逃げちゃうから」
「...嫌なわけじゃないです、けど」
「じゃあやっぱり...僕が下手糞だった!?」
ガバリと顔を上げた山瀬に柚木はぽかんとしている。
「は...」
「ごめんね、テクニックには自信あったんだけどね!ゆずくんを目の前にしたらああしようこうしようって思ってたことが全部飛んでいっちゃうの!」
「や、あの...」
「いいよ!何も言わないで!分かってるから!いい年して好きな子の前で余裕ないなんてダサいよね。でもね...って...ゆずくん?」
ふと柚木を見ると柚木は肩を震わせ、笑うのを堪えているようだった。
「ふ...っ、ふふ、あははっ」
とうとう堪え切れず、声を上げて笑い出した柚木。
「えーっと...」
ゆずくんがこんなに笑ってるの久しぶりに見た...うん、かわいい。
じゃなくて!!
僕何か変なこと言った...?
「ふふっ...は...あー、お腹痛い」
「そ、そんなにおかしかったかな...」
漸く笑いが収まった柚木は瞳に溜まった涙を拭っている。
「いえ、必死になってる山瀬さんなんて珍しくて」
「そうかなぁ?」
僕はいつだってゆずくんのことになると必死なんだけどな。
「そうですよ。いつもにこにこ笑ってて...取り乱したりしないで...」
「わぁ、ゆずくんに褒められてる」
「別に褒めてないです」
「あれ~」
「だから、不安だったんです。でももう、いいや。山瀬さん、俺の話聞いてもらえますか?」
やけにすっきりとした表情の柚木を真っ直ぐに見つめ、山瀬は頷いた。
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