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ごめん。
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返事が無い。いないのか、それとも俺と分かっていて出ないのか。もう一度押そうかと手を伸ばす。
「りっ……くん?」
波人の声がする。顔を上げるとそこには腫れた目に頬に涙の跡をつけた波人がいた。原因を知っているだけに心が痛む。
「ごめん。」
目を真っ直ぐ見て言う。波人は大きく目を見開いている。
「酷いことを言って悪かった。後悔してる。」
「それと…」
自分でも気づかないうちに言葉を繋いでいた。
「俺、波人の事が好きだ。」
俺自身、波人の事が好きだったって今気づいた。
「酷い事を言った後でこんなこと言うのもどうかと思う。でも、俺は波人の事が好きなんだ。」
波人はきょとんとしている。
「本当にごめん。それだけ伝えたかった。じゃあな。」
波人に背を向けると自分の家の方に向かって歩き出した。
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「りっくん!」
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