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番外編2:ホワイトデー 3
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ルイと楽しくお喋りしていると街に着くまでがあっという間で、俺らは既に人混みの中だ。
「んで?ルイはどこに行きたいの?」
「あぁ、はい。えっと・・・」
「あれ?カイトじゃん!久しぶり!イェーイ!!」
「イェーイ?・・・ってケイ?!とミリちゃん!?」
「カイト様お久しぶりです!」
少し離れていた所からケイとミリちゃんが歩いてくる。
2人もいつもとは違いラフな格好だ。
俺たちと同じようにプライベートなのだろうか。
「ケイ様、ミリ様お久しぶりです」
「久しぶり・・・・・・って、え?その声、もしかしてルイ?」
「はい、左様でございますが・・・」
「ぇえ?!ぜんっぜん気づかなかった!!」
「本当ですね、雰囲気がいつもと違っていらっしゃいますね!」
「カッコイイだろ〜!」
「ちょ、カイト様・・・!」
ケイとミリちゃんに凝視され、居心地が悪そうなルイ。
まぁ、この見た目だしなぁ。
それにいつもなら俺以外に出すことのない柔らかい雰囲気まで常時出てしまっているから他の人には尚更ルイには見えないのだろう。
ルイがそろそろ可哀想なので話を替える。
「ケイとミリちゃんは何してたの?なんか荷物いっぱいだね?」
「今日はホワイトデーだし、ミリへのバレンタインの時のお返し買いに来たんだよ」
「はい!でも、それは有難くとても嬉しいのですが、ケイさんは私が可愛いと言ったもの全部を買ってしまうので・・・」
「だって、全部ミリに似合いそうだったし、ミリがどれにしようか悩んでたみたいだから。だったら全部買っちゃえば良くない?」
「良くないです!悩んで選ぶのもお買物の楽しみなんです!」
「は、はぁ・・・?」
流石ケイといったところだ。
女の子にはとことん尽くすタイプだし、本気で好きになった女性なら尚更だろう。
いやしかし、コイツ女なのにそういう事わからないんだよなぁ。
「・・・まぁ、ケイが相変わらずで俺は安心したよ」
「えぇ・・・カイトまで。。。女の子の気持ちって本当にわからない」
「ケイさんにはもうちょっと女心をわかって頂きたいです」
「え〜・・・・・・あ。」
急にケイが両手に持っていた荷物を片手に纏めてミリちゃんの手を取った。
そして背の低いミリちゃんに合わせて少し屈むと顔を覗き込むようにして微笑む。
「紙袋の紐ばかり持っているのが飽きちゃった。君のシルクのような美しい手に触れ、このまま離さずにいることを許してほしいんだけど、いいかな?」
「っ///」
「お返事をくださいませんか?」
「は、ぃ・・・」
「ふふっ・・・僕のプリンセスは世界一可愛いな」
チュッと音を立てて手の甲にキスを贈る。
いやいやいやいやいや!
コイツってやつは・・・・・・
「お前・・・凄いよな」
「・・・本当に、見習わなくてはいけませんね」
「え?だって、女心がうんたらとか言うから」
「・・・それは!女心とは関係ありませんっっ!!」
顔が近い!!!と軽く叩かれため乱れてしまった髪を幸せそうに直すケイを見て、自分まで幸せにな気分になれたのだった。
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