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二日目 調査②
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扉の向こうには長い長い食事をするテーブルにアインさんとその御家族がいた。
「こんにちは。お邪魔いたします。」
膝を少し曲げて令嬢の挨拶をする。
するとアインさんたちが立ち上がり
「こんにちは。ゆっくりしていってくださいね。」
と一言。
俺が座ろうと椅子を引こうとして、背もたれを掴もうとすると
召使いが椅子を引いてくれて、座ると同時に戻してくれる。
俺の家ではお客様が来た時にしかやらないのでやはり変な気分だ。
まぁ、普通はこうなんだろう。
と思い、居心地の悪さをどうにか紛らわせる。
そこからは楽しく昼食。
「それで、カイトったらね・・・・・・」
「あははっ!そうなんですか?それはそれは・・・・・・」
と、自分のネタでその場を盛り上げる。
これじゃあ自虐ネタだよ・・・・・・泣きたい。
ランさんはランさんで召使いの方々と行動している。
流石ベテラン・・・いつもと環境が違くても動きが完璧だ。
まぁ、召使いとの距離が遠くて居心地は悪いが、アインさん達はとてもいい方々で話しやすい。
アインさんなら義兄さんになっても嫌じゃないな。
なーんて思ったり。
その後お城を案内してもらった。もちろんアインさんに。
ビデオカメラ片手にアインさんの話を聞く。
「ここは父と母の部屋で、その隣が母の衣装室。あちらの奥が父の衣装室で・・・・・・」
次々と部屋を通り過ぎていく。そして・・・
「ここが僕の部屋です。」
「はい。」
これこれ。ここが一番大事。
部屋を見れば大体の王子の性格がわかる。
下見調査でよくあるのは、王子の部屋を見て汚かったり、イメージと違う物が置いてあったりして本当の王子の趣味、特技を知り幻滅してしまう事だ。
アインさんはとてもしっかりしていて、少しクールなイメージがあるから、この部屋を開けてぬいぐるみとかがあったらもう・・・・・・アウトだな。
これまた重いドアを召使い達が開けてくれて中へ入る。
ずっと撮影していたが、ここはしっかり撮影しなくちゃいけないと思い、両手でカメラを構える。
部屋へ入ると・・・・・・・・・
全体的に青を基調とした家具で揃えてあり、物はあまりなく、スッキリしている。
アインさんのイメージそのもの。
「綺麗になさっているんですね。」
「ありがとうございます。汚いのが嫌いで、自分の部屋は絶対に自分で掃除します。普通は召使いにやらせるんでしょうけどね。」
「あ、ああ。そうなんですか。素晴らしいですね。」
俺の家では当たり前なんだけどね。
でも、これは高得点じゃないか?
普通は召使いがやるもんなんだろ?
うん。こりゃ姉さんアインさんと結婚するな。
この時そう確信した。
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