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番外編:バレンタイン⑨
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風呂から出て廊下を歩く。
「あー・・・寒い。ドライヤーしてくればよかった・・・・・・。」
風呂場にドライヤーがあるのだが、ソワソワしてしまって、早く自分の部屋に戻りたくなりドライヤーもせずに出てきてしまった。
「まぁ、自分の部屋にあるし・・・・・・早く行こ。」
独り言をポツポツと話しながら長い廊下を進む。
こういう時一番奥の部屋は困る。本当に遠い。バスローブじゃなくて普通の寝巻きにしてよかった。バスローブだったら寒すぎて死んでた。
スリッパを履いているのだが・・・俺はスリッパで歩くのが苦手だ。歩きずらい。すんごい歩きずらい!!
早く歩きたいのに歩けない。あー寒い。
早く部屋に行きたかったせいか頭をよく拭かずに出てきてしまった・・・・・・ぽたぽたと肩に雫を感じる。
「あーー・・・・・・。さっむい。」
震えてきた・・・・・・ソワソワしたせいであまり湯船で温まりもしなかったしな・・・・・・。いつも以上に寒いと感じる原因が次から次へと出てくる。
「もぅ、部屋遠いよ。」
自分の腕を摩って温めてみる。さっきよりは・・・ましかな?
パタパタとスリッパの音を廊下に響かせながら歩き続ける。
「カイトッ!?」
「んあ・・・?ルイ?」
廊下にルイの声が響き渡ったと思ったらルイの靴の音が近付いてくる。
「こんな寒い中なんつー格好で歩いてんだ!」
「なんつー格好って・・・パジャマ着てんじゃんっ!」
「この時期その格好は薄着だし、髪ビショビショじゃないか!どうせスリッパのせいで歩きにくいんだろ。ほら、早く乾かすぞ!!」
「え?なに?うわっ!」
身体が宙に浮いた瞬間ルイの香りが鼻をくすぐった。
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